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ええじゃないか
富士急ハイランド

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ええじゃないか

「ええじゃないか」は、2006年7月19日、富士急ハイランドが満を持してオープンした「次世代4次元コースター」です。 このマシンは米 Six Flags Magic Mountain の4次元コースター "X" (Xperience the Xtreme 極限体験せよ) をモデルに、 大幅なスペック向上が図られています。 ライドは垂直方向に座席回転し、一般的な3次元コースに座席回転が加わることから「4次元コースター」と呼ばれます。

巨大な垂直ターンやツイスト回転を伴う、真紅のレール。 その異形さだけではなく、レールの外側左右に突き出すライドは、見た目にもインパクトがあり、 絶叫マシン好きな方には堪らない逸品といえます。 しかも垂直ターン、ツイスト回転、座席回転数の合計、「総回転数14回」がギネス認定されました。認定内容は、以下のとおりです。

The roller coaster with the greatest number of inversions is the 4th Dimension Coaster at Fujikyu Highland in Japan. Riders turn upside down a total of 14 time during each 1,153m (3,782ft) run.

inversion については「ライダーの足の部分が頭の上にくる状態」と注釈されています。個人的には、180度上下反転で1回、元に戻ってもう1回とカウントしているのではないかと思ってました。 しかしながら実際に搭乗してみると、回転数そのものはさほど重要でなく、 斬新でダイナミックな動きに魅了されるだけ。 まずはともあれ乗ってみれば「ええじゃないか」。


Preview 2006/07/07
プレス公開に参加してきました。 Part2 試乗編へ


Course Guide 2006 〜 (Left Side)


Course Guide 2006 〜 (Right Side)

それでは、乗車レポートに移ります。搭乗までは、 プレス公開 試乗編を参照願います。

ホームにて搭乗
どっこいしょと席に座り、シートベルトを締めて、観音開きのハーネスを左右から挟むように装着します。 ハーネスは上下方向にスライドし、座高に対して最適な位置に合わせることができます。しかし、自分で調整するのは難しいです。 肩の上にすき間があると、浮遊感どころか、予想外に痛い思いをするので、スカスカだったら遠慮なくスタッフに申し出てください。しっかり装着するのが正解です。

ハーネスのチェックが終わると、床が自動的に降下。 「ぐるぐる回っても、ええじゃないか〜」の掛け声と、警報ブザーに見送られて出発です。 いきなりバックで発進するので、予備知識がないとビックリするかも。

巻き上げ〜1stドロップ
駅舎を出ると、徐行のまま右180度カーブに入りますが、突然あお向けに倒れこみます。 これも予備知識がないとビックリ。 後方120度近くに傾くので、頭に血が上るような圧迫感があります。 この感覚は、鼠園のホーンテッドマンションあたりに近いかもしれません。 巻上げが始まると、座席は元に戻ります。 チェーンがカタカタと、比較的大きな音を立てています。

残念ながら富士山は反対方向で、全く見ることができません。 中央高速や富士吉田の町並み、三つ峠など外輪山の展望になります。 後ろ向きに登っていくので、どこまで登るのか見当がつきません。 巻き上げ機の音が聞こえてくると頂上。 空を見上げるように頂上(第1)のコブを越え、少し加速して第2のコブに差し掛かると、座席は前に倒れこみ、真下の景観を目の当たりにします。 76mの落差をダイレクトに、鉄柱やレール、歩道などが手にとるよう。 うっとりするような眺めです。 でも、そのまま垂直落下へ。 フリーフォール系のようにイキナリ落とされる感覚ではなく、ゆっくりと、地面を見せつけられるように落ちていく。大迫力の落下。 「逝け〜〜(笑)」と歓声をあげてしまいます。

インサイド・レイブンターン
そのまま地面に叩きつけられる?と思った瞬間、座席が反転。 1stドロップと大空を見上げるように進んでいく。 垂直ターン(インサイド・レイブンターン)の底は、後ろ向きに通過していきます。 そのまま上りに転じ、これから進むコース全貌を正面に見ながら上昇。 頂上に近づくと進行方向は前向きになり、足が上がるように座席が360度回転。 滑らかというよりも、少しカクカクした回転です。 その瞬間、富士山が真ッ逆さまに見えるはずですが、たぶんそれどころではないでしょう。

この回転は"X"には存在せず、ターンの頂上から真下を見続けるレイアウトになっています。 ターン上部を飛ぶような浮遊感を予想していましたが、「ええじゃないか」では強目のプラスGを感じます。 また後方回転なので、真下の展望も期待できません。 前転だったら凄く面白かったかもしれませんが、コース上の制約から無理だったのでしょう。 もちろん展望を犠牲にて生み出された回転("X"からの重要な変更のひとつ)は、 息をもつかせぬ「濃い動き」を体験させてくれます。

。。。でも、やっぱり見たいな、真下。。。

正面を向いて、レイブンターンからの落下。 谷間を抜けるときにフラッシュが光り、撮影ポイントになっています。 ちょっと忙しいけど、しっかりポーズを決めましょう。 柱の列を通り抜けるので、衝撃波のような音が聞こえます。

フル・ツイスティング+フル・フロント・フリップ
ホッとする間もなく、コースターは次のキャメルバックに突入。 ここでは360度ツイスト回転と座席の360度回転が組み合わさり、 まさに訳がわからない新機軸なアクションを堪能できます。 不思議な揺さぶりをかけられながら横倒しになり、キャメルバック頂上では後ろ向きになっています。再び下りながら揺さぶられ、前向きに戻ります。 乗客にとって天地逆転は起こらず、むしろ2種類の回転により、急激な動きが相殺され、爽快さだけが残ります。 現時点では、世界でも、ここだけ。 "X"では、座席の360度回転だけになっています。

続いて、左180度のブーメランターン。 バンク角度は120度くらいありそうで、駅舎の屋根がよく見えます。 ここでは座席回転は入らず、放り上げられる感覚で、ゆっくり景色を味わえます。 一息つける場所ですが、風切る感覚が実に気持ち良いですよ〜。 高度感のある、左側ホームの席がお薦めです。

ハーフ・ツイスティング+ハーフ・バック・フリップ
更に続くキャメルバックは、180度ひねりと座席回転が組み合わさり、進行方向が後ろ向きになります。 両足万歳を決めると、天を突くように足が上がります。 こちらは、右側ホームの席がお薦めです。 キャメルバック頂上付近で、登り側に回転するので、面白いように足が上がります。 笑えますよ。

アウトサイド・レイブンターン〜終了
後ろ向きに坂を下って、ホッと一息。 登りも緩やかなので、もう終わったかなぁ、なんて甘い甘い。 いきなり垂直に引きずり込まれる (アウトサイド・レイブンターン)。 進行方向を前向きに変えて、地面すれすれ(それ程でもないかもしれないが、体感的にそう思える)を通過。 と思ったら、またしても180度ひねりと座席回転で後ろ向き。 と思ったら座席が下向きになり、○| ̄|_な状態でブレーキ。 間もなく座席は元に戻り、駅舎まで徐行でゴールインします。

「ええじゃないか」は、江戸時代の後期の1867年7月から1868年4月にかけて江戸より西の東海地方、近畿地方、四国に広がった大衆狂乱現象である。仮装して囃子言葉の「ええじゃないか」を連呼しながら町々を巡った騒動。 (Wikipediaから転載)

ええじゃないかの乗り方)
舞う鳥のように、気持ちよく乗りこなしたいものだが、悲しいかな人間には体重があり、ふわっと飛ぶようにはいかない。 Gの変化が大きく、あまりにリラックスして脱力すると、ふくらはぎや後頭部を打つかもしれない。 慣れないうちは、常に頭をヘッドレストに押し付けておくこと。 足は座席をホールドするか、あるいは前方に伸ばすくらいの加減が良さそうだ。 後日、足の部分にクッションが装着されたので、ダメージは軽減されたと思う。 乗り心地そのものは滑らかなので、頭と足に気をつければ、快適なライド体験を楽しめると思う。

ショルダーハーネスは非常に太く、上半身をがっちり固定され、窮屈に感じるかもしれない。 しかし、腕は自由なので、思う存分万歳できる。 一方、下半身の拘束は、意外なほど緩々だ。 両手両足万歳すれば、ツイスト回転で斜めに放り出され、足が椅子からスルッと抜けて、とても怖い。特に右側席のフル・ツイスティング+フル・フロント・フリップは要チェック。 楽しいですよ〜ぜひお試しあれ。

乗車位置)
乗車位置については、5両編成と短めであることから、前も後ろも極端な違いはない。 最前列ではツイスト回転突入時に、軽い衝撃を受けるようだ。 後方では、そのような衝撃はないが、特有の振れを感じる。 座席回転タイミングは構造上、前後の違いはない。 お薦め乗車位置は前後端。 席の前後のピッチが長いので、中央の席でも意外に視界は良い。 なお、座席はスタッフの指示に従う他ない。 初期の頃は、一人で乗るときに外側の席を選ぶことができたが、2007年夏頃を境に、内側乗車を義務づけられるようになった。 機器のメンテナンス上(メーカーの指示?)止むを得ないのかもしれないが、かなり残念である。

垂直ドロップについて)
絶叫マシンが苦手な人にとっては、凶悪なまでにそそり立つ垂直ドロップ。 しかし、実際に乗ってみると、意外なほどマイルドな落としになっている。 内臓浮上感はフリーフォール系ほどではなく、猛烈な引きずり込みを感じることもない。 ファーストドロップに入る前に座席が下向きになり(真下をたっぷり見せ付けられて)、それから順次ドロップに入る。 ワンテンポ遅れて落しが始まるので、マイルドに感じるのではないかと推測している。 (ホントは凄い迫力ですよ。)

総回転数14回。そんなに回ると酔っちゃうよ〜!?
垂直ターンやツイスト回転が連続し、おまけに座席も回って目まいがしそうだが、 体感としては、それほど回らない。 たとえば360度ツイスト回転では、先に述べたとおり、「天地逆転」が相殺される。 「座席回転」は「回す」ことよりも、Gの処理が目的になっている。 人間の体は背中からのGに対して比較的強く、Gの変化を背中で受け止めれば負担が少ない。 例えば、垂直の落とし込みでは背中から着地するように座席回転するのである。 これにより、普通のコースターでは設定不能な動きを実現できる。 レールの上を走っていたと思ったら、ぐるりと回ってぶら下がっていた、というトリッキーなコースは、座席回転が成せる技である。

YouTubeなどの動画で"X"と「ええじゃないか」を比べると、 "X"の方が明らかに間延びして見える。 実際に乗り比べたわけではないので、これは主観に過ぎないことをお断りしておきます。

稼動状況と待ち時間)
オープン直後は天候不順の影響もあり、また定常的に2機稼動していたようで、あまり大きな混雑は見られなかった。 しかし、8/3(木)にブレーキ故障で、安全装置が作動して停止。 8/9に運転再開されるが、1機稼動になることが多く、6時間という大変な待ち時間も報告された。 5月連休や盆は最大4時間待ち前後、平日でも1時間以上の待ち時間は当たり前である。 仮に2機稼動で1ターン7分、9:00〜17:00営業とすると、満員乗車フル稼働で(20x2)x60/7x8≒2700人/日。1機稼動で1ターン5分、9:00〜17:00営業とすると、同様に20x60/5x8≒1900人/日。 列に並びながら、ざっと計測したデータなので、正確ではないと思うが、効率はドドンパと大差ないと感じられる。 乗降ホームの構造は、効率良く運行できるよう工夫されているが、 ハーネスの着脱(自力では無理)と安全チェック(3重チェック)に時間がかかり、なかなか発車できないのが弱点である。 待ち時間は入場者数の多寡だけでなく、稼動台数に大きく影響を受ける。 できる限り2機稼動でお願いしたいところだが、どうしてもコストとの兼ね合いがあるのだろう。

「待ち時間対策」の一環として導入されたのが「絶叫優先券」である。 いわば有料の「fast pass」というシステムだが、料金を2倍払うような感覚なので、賛否あるようだ。それでも選択肢として用意されているのは良いと思う。

列に並び、走行するライドを見ていると、空席が目立ち、腹立たしい思いをする人も少なくないと思う。 乗車人数が半端なときは、一人乗車可能な人を呼びかけることもあるが、ケースバイケースで行っているようである。 これを十分徹底させるか、あるいはシングルライダーを導入して、空き席ゼロの運行システムとするべきであろう。 注意書きに、次のように書いておけば、快く協力してもらえると思うが如何でしょうか。 「一人でも多くの方が、少ない待ち時間でご乗車できるよう、相席乗車をお願いすることがございます。よろしくご理解とご協力をお願い申し上げます。」

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eejanaika DATA
項目 備考
コース全長 1153 m
最高時速 126 km/h FUJIYAMAに少し及ばず。
最高地上高度 76 m FUJIYAMAに少し及ばず。
最大落差 N/A m
最大斜度 89 度 見かけ上は垂直そのものです。
最大バンク角度 N/A 度 推定120度
回転数 14 カウント方法が特殊なので、実感が伴いません。
座席回転 7回 座席の動きは、色々なバリエーションがあります。
垂直ターン 2回 正式名称はインサイド/アウトサイド・レイブンターン。
レールのひねり 5回 ツイスト反転を1回とカウントしているようです。
最大G 3.67 G 非公式な値。あるTV番組の紹介による。
運転時間 約2分 半分は巻き上げ時間です。
乗車定員 20 人 4名×5両
設計・施工 S & S Arrow レール敷設は、サノヤスヒシノ明昌
※データはrcdbおよびオフィシャルサイトを参考にしました。

乗車制限: 130cm 〜 200cm、年齢10歳 〜
(詳細および最新情報は、オフィシャルサイトまたは現地にてご確認下さい。)

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