Zweistein
Trip-Flip Out-Meditation (1970)

PHILIPS / Captain Trip Recoeds - total time :


  1. in 19:58
  2. out 16:49
  3. wrong 18:15
  4. right 18:06
  5. point 18:22
  6. circle 15:29
  7. I'm a melody maker (single version) 3:37
  8. a very simple song (single version) 5:36

Zweistein(ツヴァイシュタイン)はDoucet 姉妹を中心としたユニット。 ユニット名は、アインシュタイン(Einstein)とドイツ語の2(zwei)を掛け合わせたもの(ちなみにEinは1を意味する)で、 「2人のアインシュタイン」と解釈されている。 もともとアナログ3枚組みの大作で、鏡面仕上げジャケットでリリースされていたが、 2007年に、Captain Trip Recoedsからアートワークを忠実に再現してリイシューされた。

このリイシューはクラウトロックファンを驚かせ、ちょっとした社会現象?にもなったが、 BrainやVirginの派生作品くらいしか聴いてなかった筆者は、あまりピンと来なかった。 しかも9000円也の価格に、オリジナルマスター喪失(現存するコピーから、メンバー監修でリマスター)など、 敷居も高く、思い入れがない限り手が出ない。 幸い、一部ながら音を聴くことができたので、雰囲気をざっと紹介する。 言ってしまえば、自由奔放にノイズを出しながら、無邪気に戯れている、 音の宴会みたいなもの。 ロックやテクノなどの音楽を演っている、との既成概念はここには無い。 「完成度」という尺度も、意義を失う。

ザーッというノイズが鳴って、 箱か空き缶なりをトントン叩く音が鳴り、 ハムノイズがブーンと鳴って、 笑い声やハァハァいう声や息を吹きかける音、 ギターをジャランジャランと鳴らしたり。 リバーブやエコーたっぷりのマイクを通して、まさにカオスの楽園。 ゴォーッ、ガラガラ、グヮッシャーンというサウンドの奔流だが、 簡単な録音機器さえあれば、ひょっとして自分でも出来てしまうのでは?と錯覚してしまう。 もちろん聴き進めるうちに、只者ではないことに気付くのだが。 少し曲らしくなり、妖しげに歌を歌う。 意外と良い曲(ワルツで歌詞もある)で、 ちょっぴり「ノルウェイの森」を連想するかもしれない。 しばらくおしゃべりが続いて、今度は水をバシャバシャやり始め、バケツを叩く。 そしてスクラッチのようなサウンドコラージュ。 ブラス隊のような断片フレーズと音響効果が渾然一体となって、独特の浮遊感あり。 と思えばオルガン隊のドローン。 やがて聖歌のようなリリカルな演奏へと姿を変えていく。 更に、先の歌メロも再現される。 今度は、テープピッチを狂わせたチャット&デュエット合戦。 意味不明度もアップして、歌ともノイズともつかない、強烈なカオス・サウンド。 ナイスパフォーマンスに、思わず聴き入ってしまう。 聴いたことがあるメロディが現れるのは、ご愛嬌か。 声ベースのパフォーマンスが続いた後は、再びノイズ+コラージュに戻る。 電子音のリフレイン、鈴の音、オルガン、奇妙な笛の音。 断片的なソロピアノが流れてきたら、、、

以上のように、わざと歪ませたり曇らせた音が続くので、 オリジナルマスター喪失云々は、それほど影響ないのでは、と思えるほどである。

購入(特にジャケ買い)するにはハイリスクなアイテムだが、このサイトをご覧になっていらっしゃる方なら大丈夫でしょう、たぶん。

Jacques Dorian
Suzanne Doucet
Diane Doucet
Peter Kramper / sound, electronic effects
Jacques Dorian / lyrics, compositions, realisation
※Prog Archives.comを参考にしました。


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