Tangerine Dream
[末尾]


Ricochet (1975)

タンジェリン・ドリーム初の公式ライブアルバム。 1975年秋、フランスとブリテン公演収録ということ以外は詳細不明だが、Part1とPart2とで異なるらしい。 当時の日本盤キャッチコピーは、「タンジェリンドリームは、ぼくの創作のための霊感(インスピレーション)の源泉として最高の導師(グル)である−横尾忠則」だった。 このCDはVirginレーベルからのSBM版。

Virgin 7243 8 40064 26 - total time : 38.05


  1. Ricochet Part 1 16.59
  2. Ricochet Part 2 21.05

Edgar Froese / Chris Franke / Peter Baumann

タンジェリン・ドリームの作品は、多重録音などに頼らず、ライブパフォーマンスを考慮したアレンジで、即興演奏も多く含まれると言われていた。 本作はライブ盤であるにも関わらず、前2作を上回るほどのクオリティの高い楽曲、サウンドであり、圧倒的な演奏力に驚くほかない(テープとか使ってるかもしれないが...)。

本作ではAtem以来、再びドラムスが使われている。 当時の日本盤アナログのライナーには、ピンクフロイドPink Floydのドラマーであるニック・メイスンNick Meisonがツアーに参加したが、本作ではクリス・フランケが叩いている、と掲載されていた。

#1 Ricochet Part 1(跳ね玉 第一部)
前半はミディアムテンポで重厚なリフが続きます。後半はアップテンポで変拍子バリバリのシーケンサ群が襲い掛かり、フローゼのギターサウンドが超カッコイイです。攻撃的でテクニカルな演奏は、まさに絶品。フランケのドラムスも頑張っております。 序盤のパーカッションがTimeっぽかったりしますが。

#2 Ricochet Part 2(跳ね玉 第二部)
一転してピアノとフルートによる切ないメロディ。叙情的ながら、あまりにクリアなサウンドに、ただならぬ雰囲気を感じます。曲が次第に盛り上がり、シーケンサに主導権が渡りますが、フレーズはあくまでも叙情的です。フレーズの重なりやリズムの移ろいを楽しんでいると、後半、少し遊びが入ります。従来版には、曲が始まる前に「カン、カン、カン...」という何かを叩くような音と、一時の静寂が数秒間収録されていたが、SBM版ではカットされてしまった(タイムはSBM版)。これはこれで、コンサート会場の張り詰めた空気を感じさせる音だったのだが、リマスタリング・エンジニアにとっては単なるノイズに過ぎなかったのだろうか?

当時のライブはBooleg Box Vol.1でも聴くことができる。 本作でのシーケンスや演奏形態、効果音などが随所で現れる。 音質の所為かもしれないが、本作よりも荒々しく生々しい。 脱音楽的なドローンが続いてシーケンスが登場することもあり、40分を超える長尺バージョンもある。 Ricochetは、これらの演奏から良い部分を選りすぐった作品だ。 従来版でもライブ録音とは思えないような、非常にクリアな音質で、SBM版は若干音質向上した気がする程度である。



a) early released version
b) definitive edition 裏

図a)は初期版。 信じられないほどの強烈なトリミング!
図b)はSBM版背表紙。 オリジナルの裏表紙が使われているが、大幅なトリミング、文字・バーコード・ロゴマークの上書きなど、 とても鑑賞に堪えるものではない。この画像は無修正。 なお、SBM表紙の色むらは、実物で確認できる。決してスキャナの不具合ではない。 またオリジナルLPのような光沢も無い。


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