Tangerine Dream

TD Logo:TとDをくっつけたシンボルマークで、1980年代後半から使用されている。アルバムTYGERのオリジナルジャケットから転載。阪急伊丹駅ビルのマークに似ていたが、阪神淡路大震災で倒壊、以降現地を訪れたことがないので、現在の状況は分かりません。

Presented by 深紫乃玲院

このページでは、ジャーマンプログレの重鎮で、なおかつクラフトワークと同様に現在のテクノ音楽に多大な影響を与えたであろう、タンジェリンドリームをご紹介いたします。


タンジェリンドリーム(TD)について

TDは1970年代初期からシンセサイザなどの電子楽器やシーケンサを駆使して、極めて独創的な音楽を制作してきました。クラフトワークがリズムマシンからのアプローチだったのに対して、TDは発振器やシーケンサを主体としたところが、音の違いとして顕著に現われています。そしてグループ発足当時から何度もメンバーチェンジを繰り返しつつ、近年も多数の作品をコンスタントにリリースし続けています。TDはクラスターと並んでアンビエントテクノやニューエイジのルーツと言えますが、「テクノの祖父」としてカリスマ性をますます高めているクラフトワークに比べると、ここ日本では今一つ認知度に欠けるようです。初期作品やVirgin時代の作品は輸入盤で入手できますが、1990年代以降の作品となると、リリース量が爆発的に増えたこともあり、店頭で見つけるのは難しくなっています。
1990年代以降の作品はフローゼ親子体制を敷いていましたが、Eastgateレーベル設立以降は別々の道を歩みはじめたようです。 近年の作品は、かいつまんで聴いただけなので、詳細についてご容赦いただきたいのですが、相変わらずクオリティが高く、安心して聴けると思います。


アルバム紹介について

TDのオフィシャルページでは、作品カタログを契約レコード会社に基づいて分類しています。当ページでも、それを参考に分類しております。

グループとしての概況とサウンドの傾向について、ざっと説明いたします。

The Pink Years,1970-1973
サウンドは「カオス(混沌)」という言葉で形容されることが多く、お化け屋敷のような音楽である。1作目から3作目までメンバーチェンジを繰り返しながら、フローゼ/フランケ/バウマンの「黄金体制」が確立した。オリジナルのアナログはOhrレーベルからリリースされたが、一時的にVirginが発売権を持っていたようで、Virgin盤アナログを見たこともある。全ての作品はCD化され、Jive Electro盤、Relativity盤、Castle盤の各CDが出回ったが、どのブックレットにもZomba Musicと記されているので、出所は同系列らしい。なぜ「Pink」と命名したのかよく分からないが、Pink Floydからの影響を意識したのではないか、と個人的に推測している。なおアルバム「Green Desert」は1973年の未発表曲集ということだが、音楽的傾向は全く異なっている。

The Virgin Years,1974-1983
「Mike Oldfield/Tubular bells」の大ヒット(映画「エクソシスト」で使用されたことが契機で、世界的ヒットになった)で、破竹の勢いに乗るVirginレーベルに移籍し、プログレ史上、極めて重要な作品群をリリースする。フローゼ/フランケ/バウマン体制では、1作ごとに著しい技術向上を見せ付けたが、やがてバウマンが脱退し流動期に入る。1980年、ヨハネス・シュメーリングが加入して安定した活動を行い、ややテクノ色を強めた作品群をリリースする。1980年代は産業ロックの台頭で、プログレの影が薄かったが、タンジェリンドリームはこの時期、プログレ作品をコンスタントにリリースしており、個人的な欲求不満を大いに解消していただきました(笑)

The Blue Years,1984-1988
レーベルの移籍はあったものの、サウンドはこれまでの延長線上にあり、演奏技術の頂点に達したと時期と思われる。ポール・ハスリンガー加入。一方で、シュメーリング、そしてフランケまでも脱退してしまう。

The Melrose Years,1988-1990
バウマン主催のPrivate Musicレーベルに移籍。Private Musicはプログレ寄りのニューエイジ、インストルメンタル音楽を主体とするレーベルで、YanniやEddy Jobsonなども在籍していた。サウンドは、今まで通りエレクトロニックではあるが、プログレ色は薄くなった。ジェローム・フローゼが加入。

The Seattle Years,1991-1996
Private Musicを離れて、フローゼ親子を中心にSAXのLinda Spa、その他ゲストメンバーという編成になる。 この時期の作品は、いわゆるタンジェリン・ドリームらしさが希薄で、評価が難しい。 ジェロームの音楽性が強く出ていたのではなかろうか。 推測ではあるが、エドガー自身、意図的にそうしたのかもしれない。 この時期のオリジナルカタログは既に廃盤で、全てTDI Musicから再リリースされている。 その関係で、オフィシャルサイトではThe Seattle Yearsが削除されている。

The TDI Years,1997-2005
自身のレーベルTDI Musicを設立し、リリース頻度が大幅に増える。 基本的にはフローゼ親子による作品群だが、新作だけではなく、 発掘音源、過去のライブ、セルフカバー&リミックス、The Seattle Yearsからのリイシューも含まれる。以前はThe Millennium Yearsと呼ばれていた。 欧米ではもはやニューエイジ扱いであり、ロックやプログレに分類されることはない、 とさえ言われていたようだ。

The Eastgate Years
新レーベルEasygateに移行。 従来のフローゼ親子体制は、既に解消されている。 The TDI Yearsと同様に新作だけではなく、 発掘音源、過去のライブ、セルフカバー&リミックスも含まれる。

これら以外にもサウンドトラックアルバムが多数リリースされていますが、 筆者は収集していないので何も申し上げることができません。 入手困難になってしまったタイトルも多数あるようです。


EXIT