Popol Vuh
Aguirre, the Wrath of God (1975)

Spalax / SPV - total time 43:42


  1. Aguirre I (L'acrime di rei) 7:22
  2. Morgengruss II 2:55
  3. Aguirre II 6:15
  4. Agnus dei 3:03
  5. Vergegenwärtigung 16:51
  6. Aguirre III 7:16

ヴェルナー・ヘルツォーク監督による1972年公開の映画「アギーレ・神の怒り」のサウンドトラック・アルバム。 ヘルツォーク・フリッケによるコラボ作品第1弾である。

1972年公開であることから、映画で使われた音源は、それ以前に録音されたもの、すなわちモーグ・シンセサイザなどを使用したエレクトロニックなものである。 一方で、#2, #3の後半, #4 は映画公開後に録音されたものであり、Seligpreisung や Einesjäger & Siebenjäger の頃のセッションである。 よって初期のエレクトロニカとアコースティック・アンサンブルが混在しているが、アルバムとしては意外によくまとまっていると思う。

Aguirre I (L'acrime di rei) (第一アギーレ)
メロトロンによるコーラス隊が、闇を照らす月のような神秘的な響きをもって、 あるいはこの世と思えない冷たく妖しい響きをもって、ゆったりとした主題を繰り返す。 モーグシンセサイザによる最小限のフレーズが彩りを添える、初期の傑作曲である。 このトラックは3部構成で、2:30頃から第2主題にスイッチ。 そして6:20頃に一旦終了。 以降はパンフルートによるアンデス民謡のような小曲が追加されている。 この曲は、どこかで聴いた記憶があるので、トラッド曲のカバーかもしれない。

Morgengruss II(朝の散歩 第二)
Einesjäger & Siebenjäger 収録曲の別バージョン。 よりアンビエントなアレンジになっている。

Aguirre II(第二アギーレ)
前半はタイトル曲の第1主題であるが、後半はアコースティック・アンサンブルに切り替わる。

Agnus dei(神の小羊)
Seligpreisung ラストナンバーの別バージョン。 こちらも、よりアンビエントなアレンジになっている。

Vergegenwärtigung(視覚化)
要注目の初期エレクトロニカ。 硬質で空ろな発振音が、ねじれるように唸っている。 グループ発足当時の初期の録音と思われ、音作りはラフであるが、Tangerine Dream / Zeit からエフェクトや装飾音を省いたら、こんな感じになるかな、と思える音源。 メロディらしいものは全く無いので、Hosianna Mantra 以降のファンの方にとっては、取っつきにくいであろう。 序盤のジャリ・ジャリ・ノイズが耳障り。

Aguirre III(第三アギーレ)
タイトル曲の第2主題に、原始的なドラムスが加わって、ダンスっぽいアレンジになっている。

「アギーレ」とは映画の主人公の名前。 日本人的な感覚では、どこかエキセントリックで異様な響きがある(カリギュラを連想)。 実は、ありふれた名前なのだろうか? 主演のクラウス・キンスキーは、なんだか目がイッててインパクトも十分。 大まかなストーリーは Wikipedia(ただし詳細は英語版)に載っているので、参照ください。

映画で使われる曲は、基本的に#1, #3(前半のみ)および#6。 「アンデス民謡のような小曲」は、映画本編の31分頃に演奏されるシーンがある。 またアルバム未収録の、エレクトリックギター?によるアンビエント短編が確認できる。 もちろんアコースティック・アンサンブル系の曲は使われていない。


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