舟沢虫雄
夜明け前双つ (1995)
Before Twin Dawn

自主制作 MH-102 - total time : 53.40


  1. 深く眠るより (More Than Sleep Soundly) 10.13
  2. 悪魔と私 (Devil And I) 6.57
  3. 霧のように (Like A Fog) 7.19
  4. あの河 (That River) 9.32
  5. 何もないとしたら (If There Is Nothing) 3.08
  6. 付き添い (Attendance) 3.31
  7. 遠い光 (A Distant Light) 3.35
  8. 夜明け前 (Before Dawn) 8.31

とても神秘的で内省的なアンビエント作品集です。 全編を通じてビートやシーケンスは有りません。 少ない音符で構成されますが、かえって想像力をかきたてるように思えます。 アンビエント系エレクトロニック作品は、現在では数多く出回っていますが、 これらとは一線を画する鋭さを持っていると思います。

ブックレット見開きに掲載される詩篇でつづるストーリー性を持った作品で、 サウンド的にも全体的な流れ(起承転結)があります。 ただし、そのストーリーは観念的なものなので、各々で自由に解釈できると思います。 詩篇と併せて楽しみたいですが、このサイトでは公開いたしませんので、実物にてチェックしてください。 この作品の一部は、 山海塾のメンバーでもあり、黒藤院主宰の舞踏家、蝉丸氏の公演のために作曲されました。
「深く眠るより」: ソロ舞踏公演「箒木(ははきぎ)」(1994年8月27日初演)
「霧のように」: 東京アートネットワークによるパフォーマンス公演「深き淵より1〜霧」(1994年5月28日初演、初演後に調が変更された。)

冒頭の「深く眠るより」は、ザワザワと鳴るノイズに単音ストリングシンセが加わる、 重厚なアンビエント。遠くで燃える火(業火?)を思わせるサウンドです。 2曲目以降は音数が少なくなり、 フレーズの断片が、まるで一定の間をおくように現れ、 まるでレクイエムのように粛々と展開します。 ここまではダーク アンビエントといえるかもしれません。

メランコリックなエレクトリックピアノによる「何もないとしたら」で、作品の流れが変わります。 ここからは冷徹ながら情緒的なアンビエントでしょうか。 儚い旋律の「付き添い」。 極めて断片的なメロディの「遠い光」(このトラックは2部構成)。 そしてラストは、静かな湖面に映る月明かりのような、 心を洗われるような情景を演出しているようです。 それでいて、どこか畏怖感を覚えるのでした。



ジャケット
裏表紙

ジャケットの実物は、しっかりとした質感があり、とてもきれいです。 画像ではその魅力が伝わらないのが残念です。 裏表紙は限りなくFAX+49-69/450464のレーベルデザインっぽく見えます。


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