AQi Fzono 芙苑晶
年代記 Chronicle (2003)

Lavalamp-2 , total time 75:55

  1. Movement 1 8:54
  2. Movement 2 11:50
  3. Movement 3 9:34
  4. Movement 4 8:18
  5. Movement 5 9:12
  6. Movement 6 6:41
  7. Movement 7 10:13
  8. Movement 8 11:08

『クラシカルと実験性が同居した力作』

「宇宙論」から約6年後にリリースされた、シンフォニック・トランスの第5作。 これまでのトランス・テクノ(あるいはクラブミュージック、レイヴ)風味はすっかり後退し、 管弦楽団と混声合唱団をフィーチャーしたクラシカルな作風になっている。 クラシカルとは言ったものの、サイケデリックで強烈なドローンや、豚の鳴き声・笑い声のようなサンプル音、 琴のアンサンブル、機械的なインダストリアル・サウンドなど盛りだくさん。 76分間、ノンストップの長編で、通して聴くにはそれなりの気合が必要だが、 スペクタクル映画のような怒涛のサウンドに、時間を忘れてしまうほどである。

ポイントになる聴き所を、かいつまんで説明する。

Movement 1
コーラスのリバース音で開始。 部分的にシンフォニックであるが、ここでは変態的ドローン・ノイズが優位である。

Movement 2
主題とも言うべき、ゆったりとした女声コーラス隊。

Movement 3
前半のハイライト。 Cosmology Part 5の発展形のような、躍動的で美しいメロディが現れる。 唯一、ビート(トランステクノ風ではない)が加わるパートである。

Movement 4
叙情的で翳りのあるコーラス隊に引き継がれる。 このトラック終了の10秒くらい前に、一時的な休止っぽい箇所がある。 ここでを基準に前後半、約38分ずつに分けられそうだ。 (何故ここでトラックを分けなかったのか不思議)

Movement 5
重厚なコーラス隊と和楽器のパート。 突如現れる"Bizarre!"は Frank Zappa / Uncle Meat / Our Bizarre Relationship からのサンプルで、ピッチは若干上がっている。 これは Prince / Black Album / Bob George やAll My Dreams (未発表曲)でも聴ける。 終盤、コーラス隊のリフレインに突如覆いかぶさる金属音。

Movement 6
工作機械のようなリズムに乗って、勇ましいブラス隊が登場し、急展開。 後半の山場である。

Movement 7
しばらくは前パートからの続きだが、Movement 2の変奏に移っていく。

Movement 8
同じく前パートからの続きだが、ラスト7分は躍動的なフィナーレ。 時計の針音で締める。

終始、サウンドの要になっているコーラス隊やソプラノ・バリトンボイスだが、かなりロボット的に聴こえてしまう。 ソプラノは前作同様 Janis Bradley が歌っているようだが、 それ以外の「中の人」は Spectrasonics 社のツール Symphony Of Voices とのことである。

AQi Fzono: Synthesizers and Electronic Keybords, Pipe Organ, Spinet, Yamaha Piano, Theremin
Orchestra and Choir: Fzono Symphonic Ensemble
Ashra: Percussions / Madame Juju: Guitars / Janis Bradley: Sopranos



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