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RAVE un2 the Joy fantastic (Autumn 1999)

NPG/ARISTA/BMG BVCA-21060 - total time 69:52


  1. RAVE un2 the Joy fantastic 4.19
  2. undisputed 4.20
  3. the greatest romance ever sold 5.29
  4. segue 0.04
  5. hot wit u 5.08
  6. tangerine 1.35
  7. so far, so pleased 3.24
  8. the sun, the moon and stars 5.17
  9. everyday is a winding road 6.16
  10. segue 0.19
  11. man'o'war 5.14
  12. baby knows 3.17
  13. eye love u, but eye don't trust u anymore 3.37
  14. silly game 3.31
  15. strange but true 4.15
  16. wherever u go, whatever u do 3.16
  17. 5.32
  18. 0.43
  19. pretty man 4.25

音読不能な記号 O{+> 名義でリリースされた最後の作品で、プロデューサとして Prince がクレジットされる。 また、自身の名義では、3枚組み大作 Emancipation から、公約どおり3年後に発表されたアルバムとなる。 もちろんその間、Crystal Ball / the truth / kamasutra をはじめとして、New Power Soul / Come 2 My House / GCS2000(通称 New Power Pack)、またシングル 1999 The New Master や The War など多くの作品がリリースされているのは周知のとおりである。 EMIとの契約は Emancipation のみで、本作はメジャーレーベルARISTAの元会長、クライヴ・ディビス氏との合意の下でリリースされた。

レコーディングにあたってプリンスは、1980年代作品で用いた器材(リン・ドラムなど)を駆使し、スタジオワークを中心に制作を進めたことから、「黄金の'80s」を彷彿させるとの前評判もあった。 シェリル・クロウやメイシオ・パーカーなど、多彩なゲスト陣も話題性十分。 ヒットチャートへの返り咲きを目標として掲げ、1stシングル The Greatest Romance Ever Sold のプレス公開では、 誰もがそのメロディを口ずさんでいた(らしい)との逸話もある。 ヒットは間違いなし、と満を持してリリースされたのだが。。。

残念ながらシングルは、チャートを賑わせることは無かった。 アルバムは、50万枚セールスを難なくクリアするものの、全世界を席巻するには及ばなかった。 本作とほぼ同時リリースされるはずだったリミックス企画RAVE in2 the Joy fantasticは遅れに遅れ、 The Greatest Romance Ever Sold マキシシングルや、2ndシングル Baby Knows を発表するも、芳しい結果を出すことはなかった。 決して悪いセールスではなかったはずだが、期待値が高すぎたゆえの悲劇なのか、ARISTAとの契約は本作で終了した。

前半の展開は、なかなか鋭く光っているのだが、そのテンションは後半まで持続しないようだ。 個々の楽曲は非常に優れているが、「明確にヒットを狙った」がゆえに、バランス良くまとまり過ぎたのだろうか? そういう意味では、自由奔放な3枚組み Emancipation の方がスリリングである。

RAVE un2 the Joy fantastic
遅くとも1980年代後半には出来上がっていた曲で、1988/08/18公演のアフターショウを収録したブートレグ Small Clubで聴くことができる。 ここで収録されるのは、ひねくれたエレクトロニック・ファンクであるが、本作のための新録音か蔵出し音源かは、判然としない。 途中の印象的なギター・フレーズもSmall Club 1曲目や、The Max(アルバム O{+> 収録)でも聴ける。

undisputed
分断的なビートが特色の、アイディア満載の曲。 途中、ドロシー・パーカーを髣髴とさせるアレンジもあり、はっとさせられる音響効果も目立つ。 ただ、「NPGなんたらかんたら」という執拗なコーラスが耳に付くが、それ以上に終盤の「エヌ・ピー・ジー・ニュパワァ・ジェネレィション」で始まるラップが煩かった。

the greatest romance ever sold
練りに練られた節回しと音響効果で、子どもでもハモってしまう名曲。 プリンスでしか作り得ない曲だろう。 ただ、ややスローテンポな哀愁感が災いしてか、「大ヒット」には適さなかったのかもしれない。

4秒間の無音のsegueをはさんで、トラック5の hot wit u から the sun, the moon and stars にかけての展開は、このアルバムのハイライトといえるだろう。 tangerine は、アンプラグドな佳曲。 短いながらも、可能性というか広がりを期待させられる、最注目作品と思われる。 そして、the sun, the moon and stars は、繊細で美しいメロディとファルセット・ボイス、そしてドラムンベース風のビートとストリングスが絡む傑作曲。

everyday is a winding road
シェリル・クロウのカバー曲。 アルバムの折り返し点であり、アルバム冒頭の音からスイッチする演出が上手い。 メロディなどオリジナルから手を加えられており、このアルバムに適したアレンジに生まれ変わっている。 ぜひシェリル・クロウのバージョンと聞き比べてみてほしい。 シェリル・クロウは Baby Knows で共演している。 ただ、ここでも「ドゥ・ユー・ラブ・XXX」で始まるラップが、わざとらしくて耳に付いてしまうのだった。

中略、機会があれば掲載予定。

strange but true
プリンスがモソモソと演説するものの、ほぼインストゥルメンタルと思って聴いている。 歯切れ良いビートとベースライン、そしてウニョウニョしたシンセフレーズなど、個人的にはけっこう気に入ってるが、一般の評価は散々ですなぁ。

wherever u go, whatever u do
リズムパターンは、まんま forever in my life だが、実は名曲。

トラック17は、もともとブランクだが、日本盤のみ the greatest romance ever sold (adam & eve remix) が収録される。 トラック18は、当時の通販サイト 1-800-NEW-FUNK の広告。

pretty man
隠しトラック。 メイシオ・パーカーのSAXが名物の、デモ録音のような性急なファンクナンバー。



裏側


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