Prince
N.E.W.S. (2003)

NPG Records - total time 56:02


  1. north 14.00
  2. east 14.00
  3. west 14.00
  4. south 14.00

プリンス名義のCDでは、初のインストゥルメンタル・アルバム。 インスト作品は他にいくつかリリースされているが、これらはMadhouse名義やN.P.G. Orchestra名義となっている。 また時期を同じくして、NPGMCからのダウンロード限定で Xpectation(これも全曲インストゥルメンタル)が配信された。

各曲は、東西南北と称する、各14分の作品。 スキャット、演説、サンプリングを含めてボーカルは一切無く、覚えやすいメロディも見当たらない。 起承転結的なドラマチックな構成でもない。 Xpectation が9曲入りで、各曲の姿がはっきりしていたことに比べると、取り留めのない印象を受けるかもしれない。 よってプリンス作品としては、難解な部類に入る。

一方でサウンドクオリティは素晴らしく、 「演奏」に着目した音作りで、楽器の一音一音、ドラムの一打一打が生々しく伝わってくる。 聴き込むにつれて独特の深い味わいを堪能でき、いつしか虜になってしまう。 音量を上げて、じっくり鑑賞することをお薦めしたい。

north
濃厚なジャズファンク。 前半の主題部分は、リズムセクションの「溜め」がすごくて、これ以上溜めちゃうと破綻する寸前である。 後半はソロピアノとサックスの掛け合い。 ラストは妖しげな電子ノイズで、いつの間にか消え入るように終わっている。

east
現代音楽的なエッセンスを盛り込んだ、アグレッシブなトラック。 導入部は、やや取っ付きにくいかもしれない。 そしてテクニカルなブレークビーツ・ドラミング。 鋭く切れ込むリズムセクションに、プリンスのエレクトリックギターが唸るシーンは、まさに圧巻。 この作品も「盛り上がった状態で終わる」ことはなくて、いつの間にか終わっている。

west
前トラックまでの実験性と対比するよかのうに、優しく平和なスタート。 もちろん中間部に急展開あり。 スローダウンしたところで再びプリンスのエレクトリックギターが炸裂。 叙情的なエンディングに向かっていく。

south
アルバムにおいては比較的シンプルな構成のラストナンバー。 序盤はバンドとエレクトロニック・サウンドによるファンクロック。 後半はテンポを落として、各楽器が次々とソロを取りながらクライマックスへと向かう。


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