Prince
Graffiti Bridge (Aug 1990)

Paisley Park/Warner Bros. 9 27493-2 - total time 68:23


  1. Can't Stop This Feeling I Got 4:24
  2. New Power Generation 3:39
  3. Release It 3:54 (performed by The Time)
  4. Question of U 3:59
  5. Elephants and Flowers 3:54
  6. Round and Round 3:55 (lead voice by Tevin Campbell)
  7. We Can Funk 5:28 (lead voices by George Clinton and Prince)
  8. Joy in Repetition 4:53
  9. Love Machine 3:34 (performed by The Time)
  10. Tick, Tick, Bang 3:31
  11. Shake! 4:01 (performed by The Time)
  12. Thieves in the Temple 3:19
  13. Latest Fashion 4:02 (performed by The Time with Prince)
  14. Melody Cool 3:39 (lead voice by Mavis Staples)
  15. Still Would Stand All Time 5:23
  16. Graffiti Bridge 3:51
  17. New Power Generation (Pt. II) 2:57

映画「バットマン」のサントラで成功したプリンスは、 映画「パープルレイン」の続編「グラフィティ・ブリッジ」を制作する。 本作はそのサウンドトラックアルバムである。 アナログLP盤は2枚組みの大作で、The Time を始めとするゲストプレーヤーのパフォーマンスも収録され、門戸を広く開けた作品でもあった。

輸入盤の入荷は、1990年の8月後半。 LoveSexy ツアー以来の来日公演(通称 Nude Tour)を月末に控えて、その盛り上がりは半端ではなかった。 都内のタワーレコードでは専用コーナーに大量のCD(アルバムと Thieves in the Temple のマキシシングル)が展示され、 どこのショップでもプリンスの音楽がプレイされていた。 まさに「世界はプリンス一色」と感じるほど、熱気に溢れていた。

アルバムには完成度の高い楽曲群が収録され、プリンスらしいファンキービートもたっぷり堪能できる。 各曲、短かく切り詰められた感じで曲数も多く、通して聴けばジャブのように効いてくる。 ただ、ゲスト主体曲が多いことから、アルバムとしてのまとまりに欠けること、 トータルアルバム的なうねりのある構成でないことなど、不満が無いわけではないが、それは贅沢であろう。

Can't Stop This Feeling I Got
手作りエッセンスたっぷりの爽快なロックンロール・ナンバー。 この曲は別バージョンあり。 Girl O' My Dreams からスタートし Can't Stop 〜に続いて We Can Funk の初期バージョンにスイッチする、傑作メドレーになっている。 ただし正式には未発表で、ブートレグでしか聴けない。

New Power Generation
プリンスの代表的なお題目ソングで、本作からの2ndシングルカット。 アルバム LoveSexy 冒頭の演説 "Welcome to the new power generation, the reason why my voice is so clear" から取られている。 後に Nude Tour 同行メンバーを中心に構成された新バンド名になっている。 しっかり作り込まれた重厚ファンクだが、急なフェイドアウト終了が気になると思ったら、やはり続きあり。 斬新な構成のマキシシングルも併せて楽しみたい。

Question of U
本作のベストトラックと呼び声高い、異様な大太鼓ビートと濃厚すぎるブルース。 Nude Tour の公演では、これの続きが演奏された。 そのままビートが継続して、プリンスの演説(シナリオはあるみたい)とダンス・パフォーマンスで終了。 スタジオ版もあるのかしら?

We Can Funk
ジョージ・クリントンとの共演で、個人的にも好きな曲。 これまた10分超の完全版(ラスト数分はインストで、アルバムにない展開あり)があるのだが、悲しいかなヒドい音質のブートレグでしか聴いたことがない。

Joy in Repetition
深みのある哀愁バラード。名演。

Tick, Tick, Bang
打って変わって猥雑なファンク。 ブートレグで聴ける別バージョンは、より性急でクールである。 まるで別の曲みたいなところは、まさにプリンス・マジックである。

Thieves in the Temple
本作からの1stシングルカット。トップ・チャートではなかったが、そこそこヒットしていた。 この曲の完全版が収録されるマキシシングルは必聴。

Still Would Stand All Time
#8以上に深いバラード曲。 終盤はゴスペルっぽいアレンジに変わっていく。

Graffiti Bridge
映画のエンディングで使われた主題曲。 クレア・フィッシャーのストリングスと総出演のコーラスで大団円。 ベタなムード音楽だが、すごく良い曲だ。

さて仕上げは、映画「グラフィティ・ブリッジ」を観ることだったが、本国で公開される頃から、急速に潮が退くようにニュースが途絶えてしまう。 国内公開予定はあったもののサッパリ音沙汰なく、アルバムもチャートから急激に姿を消した。 どうやら興行的には大失敗で、公開から1週間程度で上映打ち切りだったとか。 何年後か、映画のビデオテープを輸入盤店で見かけたが、字幕スーパー無しなので敬遠。 さらに年数が経過し、国内でDVD化されたので、ようやく初観できたが、まぁ「。。。。。」な出来だった。 プリンスは映画からキッパリ足を洗い、音楽活動に回帰することになる。


<−前へ.. [先頭] ..次へ−>

EXIT