Prince and the Revolution
[末尾]


1999 The New Master (1999)

プリンスは、ワーナー時代のマスターテープ所有権をめぐってレコード会社と争うものの、結果を出すことができなかった。ならばいっそうのこと、旧作を全て再レコーディングしてしまおう、との構想が持ち上がる。時は1998年の暮れ。ワーナーは1999年にあやかって、1999オリジナルバージョンをシングルカットする。これの対抗措置として、また再レコーディング構想の追い風を受けて、本作は緊急録音される。
マスターの所有は認められなかったものの、素材としての使用は許可されたので、完全な再レコーディングではなく、リミックスの形態になった。

[Track List]

NPG Records

Track List :
  1. 1999 { The New Master 7.09
  2. Rosario { 1999 1.19
  3. 1999 { The Inevitablemix 5.46
  4. 1999 { Keepsteppin 4.33
  5. 1999 { Rosie Doug E. In A Deep House 6.23
  6. 1999 { The New Master [Single Edit] 4.30
  7. 1999 { Acapella 5.11
[Listening Report]

#1は、1999オリジナルバージョンを素材にリミックス、楽器の追加、構成変更など、色々弄繰り回したトラック。ボーカルパート(ウエンディ&リサ)、有名なキーボード・フレーズ、クラッパーなどはそのまま現れる一方、ロージー・ゲインズのボーカルやラテン調の新パートが目新しい。 NPGならではのスクラッチやラップも容赦なく?入る。 オリジナルに比べると派手派手で、ヘヴィなバージョンだ。
#2は Little Red Corvette のイントロに、姉ちゃんの演説が加わる(だから1999ではない)。 オリジナルアルバムと同じ流れだが、そのままフェイドアウト。この続きがレコーディング済みなのかは謎である。
#3は冒険的なバージョンで、ボーカルパートを除いて、ほぼ全面的に再録音されている。 跳ね回るようなヘンテコなリズムが暴れまわり、元曲とは大きくイメージが変わっている。 最注目トラックでしょうね。
#4と#5は、オリジナルとの関連が希薄なラップバージョン。#4はBPMが少し遅い。 #5はテクノ調で、ロージー・ゲインズがフィーチャーされる。 この2曲は特別に独創性を感じるものではなく、厳しい見方をすれば、収録時間を満たすためのトラックかもしれない。BGMですね。
#6はThe New Masterの短縮バージョンで、フェイドアウトで終了。Mommy, Why does everybody have a bomb ? の台詞は無しで、いまいち締まらない。
#7はボーカルトラックのみを抜き出して再構成したバージョン。まぁこんなもんでしょう。

本作以降、再レコーディング構想は、どのような経緯をたどっているのか不明である。事実上凍結というのが順当な線だろう。

紙ジャケット仕様。



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