Silence I - V
Pete Namlook (& Dr. Atmo)

「Silence」シリーズは変則的な共演スタイルをとっており、最初の2作がドクター・アトモ Dr. Atmo との共同名義、3作目以降はNamlookのソロ作品になっている。Dr. Atmo はフランクフルト在住のイラン人DJ (Amir Abadi) で、初期FAX Sub Label などで多数の作品をリリースしている。

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Silence (1992/12/07)
FAX USA FAX-5557-2

FAX Main Label の記念すべきCD第1弾。 当時のFAXは、ほとんどがアナログ・リリースで、次回CDはAir PK 08/54 まで飛ぶ。 本作は中央アジア+中近東風、オリエンタル&エスニックなアンビエント。全編に渡って、なんともいえない寂寥感が漂う。一般的なテクノ・ファンには、あまり受けないかもしれないが、プログレ度は高いと思う。 筆者はFAX USAのリイシュー盤 (FAX-5557-2) を所有。次回作との2枚セットになっている。

PK 08/25 - total time : 74.23


#1は重く取り留めのないフレーズが淡々と押しては引き返すような曲。#2は和風苔の庭園みたいなコードを使ったアンビエント。#3はエスニックなパーカッションがトントコ鳴って、中央アジア民族音楽風のフレーズが奏でられる。#4は美しいエレクトリック・サウンドによる、可愛らしいフレーズのノンストップ・ミニマル。このトラックは特にお薦めだ。
  1. Omid / Hope 21.51
  2. Garden of Dreams 22.24
  3. Santur 9.49
  4. Trip 20.08


Silence II (1993/05/31)

前作と、ほぼ同傾向の作品だ。FAX Main Label のCD第3弾。Dr. Atmoとの共演は、本作まで。 筆者はFAX USAのリイシュー盤 (FAX-5556-2) で所有。前作との2枚セットになっている。 なお、この作品のオリジナル編集はFAX Main Labelのみ。リイシュー盤(Ambient World や FAX USA)は内容変更されているので、注意を要する。

PK 08/68 - total time :


#1冒頭のピアノ弾きは、Pink FloydのEchoesそのままである。生と死、という重いタイトルさながらに、重厚なシンセとピアノが押しては引き返す。印象的なリフレイン。最後の最後で少しだけドラムマシンが加わる。#2は女性スキャット(Elisabeth Michels)に深いリバーブをかけたような、エスニックな聖歌。#3はエスニックなパーカッションがトントコ鳴るようなミニマル。MC(英語やドイツ語ではない)が常に被っている。#4は子どもの話声を効果音にした、可愛らし系アンビエント。
リイシュー盤はHeavenが大幅短縮され、その代わりにWhat is Time ? が収録された。 What is Time ? はアナログシンセ群の持続フレーズを主体としたダークな曲。わざわざHeavenを削ってまで収録した真意を理解しかねる。
  1. Life / Death 29.24
  2. Heaven 22.55
  3. Faith 11.23
  4. Sweet Angels 11.20
Ambient World, FAX USA version :
  1. Life / Death 29.24
  2. Heaven (aw-Cut) 6.54
  3. Faith 11.23
  4. What is Time ? 14.22
  5. Sweet Angels 11.20 (total time : 73.35)


Silence III (1998/01/19)

Silenceシリーズの復活作。本作からPete Namlookのソロ名義になるが、Thanks欄にDr. Atmoがクレジットされている。「海と砂漠」というコンセプト、らしい。

PK 08/135 - total time : 60.39


基本的に前作の雰囲気を引き継ぐものだが、ソロ作になったせいか、独特の土(砂埃)の匂いは感じられなくなった。 エレメントは、ノンビート重厚シンセ・リフレイン、エスニック・パーカッション・トントコ系、柔らかな口調の語り、といったところ。 #1は定番というべき神秘的なシンセ持続音。何という楽器かは知らないが、エスニックで寂寥感たっぷりのメロディが印象的だ。 #2は、ストリング系シンセ隊のリフレイン。曲間の風の擬音が、辺境の地をイメージさせる。 #3はトントコ系。スキャット風シンセと語りを加えて、淡々と続く。 #4と#5は、定番のシンセ・リフレイン。#6はちょっぴりドラマティックで、後半にパーカッションが入り、ピアノの音階が悲しそうに流れていく。 #7は音数を極限に絞った、神秘的なアンビエント。 こう書くと、非常に地味な作品に思えるが、意外に緊張感があり、なかなかカッコイイのである。
  1. Into the Desert 8.30
  2. Mirage 8.27
  3. A Ship on a Sea of Sand 14.38
  4. Lost City 3.20
  5. Stars 5.08
  6. The Bottom of the Ocean 10.57
  7. Dream Time 9.28


Silence IV (1999/12/13)

順当な内容の続編。Dr. Atmoのクレジットはなくなった。

PK08/149 - total time : 50.29


#1は水滴音や水の湧き出す音を効果的に使った、浮遊感あふれるアンビエント。効果音に導かれて重厚なシンセ持続音と、時折流れる軽やかなシンセベースが印象的。深いサウンドですね。 #2と#4は、ノンビート重厚シンセ・リフレイン系。#3はトントコ系だが、大声で入る演説が、やや無節操かも。
  1. The Circle of Life 20.01
  2. Deep Inside 8.00
  3. Bedouin Love 12.51
  4. The Night before I left 9.31


Silence V (2001/04/30)

これまでの「海・砂漠」から、「空」を目指しているらしい。初期に比べると、エスニック風味は、かなり薄くなった。

PK 08/157 - total time : 54.23


#1では、唐突に尺八?が、ぶぉぉ〜っ!と鳴って面食らうが、基本的にはいつもの重厚シンセ・リフレイン。ソプラノ系サウンドと絡みながら、ノンビートで続く。 #2は、ソプラノ・スキャット系の浮遊感ある、ゆったりしたリフレイン。お薦めトラック。 #3はストリング・シンセ系の、うねるような持続音+シンセ・ソロという形態。 #4もソプラノ・スキャット系。後半からトントコ系、というよりも今回は、ドォーン、ドォーンとスローテンポの太鼓が入る(前半後半ともに生ぬるいかも)。 #5では鳥のさえずりをバックに、Koolfang 風のエレピと悲しげなシンセソロが続く。 風のざわめきのような儚いビートにのって、ギターソロも入ってくる。 フュージョン的なアプローチは、本シリーズでは新機軸である。
  1. Asbendos 13.01
  2. While Angels Sleep 8.42
  3. Master of the Sky 9.04
  4. Ancient Beauty 12.50
  5. Picnic 10.38

Silence 3 inner

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