Mike Oldfield
[末尾]


Amarok (1990)

ほとんどの楽器をマイク自身がプレイし、多重録音によって作り上げられたインストゥルメンタル60分1曲勝負 (ナレーション等あり)。 前作では「マイクよ、とうとうPOP化したか?」と落胆させられたが、 本作は強烈などんでん返し(原点回帰)であり、うれしい悲鳴を上げるばかりの最高傑作だ。 以降、本作を越えるアルバムは未だリリースされていない(キッパリ)。 タイトルはエスキモー(かどこか)の言葉で「狼」を意味します。

Virgin 7243 8 49385 29 - total time : 60.04


  1. Amarok 60.04

導入部から攻撃的な速弾きギターと強烈なシンセが炸裂。 脈絡のない展開で急に大きな音がしたり、とっつきにくい印象は否めない。 例えばOmmadawnのような流れるような展開を期待すると「??」になってしまう。 しかし5分あまり我慢すれば、実に印象的なメロディが次々に現れてくる。 いくつかの主題を色々なアレンジで複雑に絡み合わせ、曲は思いもよらぬ方向に進んでいく。 導入部の攻撃性からは想像できないほど優しいメロディ(ただし、時折ヘンテコなサウンドエフェクトあり微笑ましいのだが)。 牧歌的なギターやノリノリのサウンドなどなど。 聴けば聴くほど、そのギクシャクした展開に、病みつきになってしまう。 その快楽ポイントをひとつひとつ取り上げると、とても紹介し切れそうになく、歯がゆく思えるほど。 変幻自在に畳み掛ける展開と、マイクの超絶ギターテクニックにひたすら酔いしれる一時間ですね。 終盤、アフリカンドラムスによるクライマックス(Ommadawn II、とも形容される)にチューブラーベルもガンガン鳴って、まさに感動もの。 なお、最終場面で聴ける演説の翻訳が、HASEGAWAさんのページに掲載されていますので、ご覧ください。



裏表紙
オリジナルブックレット 1



オリジナルブックレット 2
オリジナルブックレット 3

雨の中にたたずむマイクのポートレイト写真は、Ommadawnジャケットの構成と類似しており、それゆえ本作がOmmadawn IIと呼ばれる裏づけになっているようです。ただしマイクの「顔」はIncantationsに近い、精悍なイメージになっています。また、裏面にはAmarokのトレードマークとも言うべき「Health Warning」が掲載されています。これは、この作品を聴きすぎて仕事や勉学が手に付かなくなった場合、精神科医に相談するように、というものです(ウソ)。そう言えば、クラフトワーク「アウトバーン」の日本盤アナログLP(フォノグラム)にも「心臓の悪い方は、お聴きにならないでください」なんて書かれてましたね。
オリジナルCDのブックレットには使用楽器一覧、セクションと時刻などが掲載されていますが、中でも特筆するべきは、御伽噺(翻訳はこちら)です。HASEGAWAさんは「アマロックの音楽をイメージしているみたい」と書いてますが、私も同感です。文字は判読できませんが、一応、画像を掲載しておきます。 ちなみにHDCDでは上記ブックレット内容は全て削除済み。 下記の写真に置き換えられた。 Rina Cheung、逝ってよし!



HDCD


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