HDCD Remasterd (2000)

Mike Oldfield
sample 桶TB sample おま sample 印鑑 sample EXPO sample 女王船 sample 5哩外 sample 危機 sample 発見 sample 殺生ヶ原 sample 島唄 sample 海女 sample 天国開店

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作品紹介

1970年代を中心に発表されたロック作品(アナログLP版)は、1980年代後半に一部を除いて順調にCD化されていきました。しかしながら、その音質に満足できないタイトルが少なからず存在していたことも事実です。それに対してアーティスト自身が満足できないこともあり、いわゆるプログレッシブ・ロックにおいてはクリムゾンKing CrimsonのロバートフリップRobert Flippが自らクリムゾン旧譜のリマスタリングを行いました。以降、EL&P、YES、Pink Floyd、GenesisそしてTangerine Dream、PFM等、続続とリマスタリングされています。それに留まらず、紙ジャケ限定仕様リマスタリングなどが雨後のタケノコのようにリリースされ、まるで「少しづつ音質向上しながら何度も同じタイトルを買わせ、一粒で2度も3度もオイシイ、ロバートフリップ商法(またはブート業界的商法)」と陰口を叩かれるような状態です。リマスタリングの恩恵は何といっても音質向上、そして紙ジャケ仕様を中心とした優れたアートワークと言ったところでしょうか。ただし、リマスタリングが手放しでHAPPYな事かというと必ずしもそうではなく、失望させられる商品も少なからず存在するので、注意が必要だ。

マイクに関しては「Tubular Bells」を除いて、リマスタリングの流れに乗ることはありませんでしたが、2000年、Virgin時代の作品16タイトルが、ついに(やっと)リマスタリングされました。しかも「HDCD」規格であり、それに対応したCDプレーヤで再生すれば、かなりの高音質が期待できるとのこと。しかしながら、限られた収入で色々買うべき物は多い(PC周辺機器とかDVDプレーヤとか、、、)このご時世、4万以上もするようなCDプレーヤを買うなど論外、まぁ現在使ってるプレーヤが壊れたら検討しても良いかな、ってところである。今回のHDCDは、従来版CDに対してリマスタリングを行ったもので、ボーナストラック追加などは皆無である。Hergest Ridgeは「Boxed」バージョンのまま。Sallyも偽物。

発売当時の価格(もちろん輸入盤のみ)の相場は税別1400〜1600円台の良心価格です。あまり高いようなら、ボッてる可能性がありますね。なぜか、どこの店でも「Tubular Bells」のみ+400〜500円くらい高値をつけている。「ジャケット要らないから、安くしてよ」と言いたくなるのは、私だけではないはずだ。

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発売タイトル

Tubular Bells
Tubular Bells発売25周年記念版(既にリマスター済み)をHDCD化したものだそうである。HDCDプレーヤは未入手だが25周年記念版を持っているので、わざわざこれを購入する意味は無しということで、見送り。
Hergest Ridge
これはオリジナルのHergest Ridgeではなく、「Boxed」収録バージョン。だからこれも購入する意味は無し。箱ごとリマスターするなら買うでしょう。この顛末についてマイクのオフィシャルサイトでは「9/5/00 - Now the piece of news that many of you have been waiting for. Which version of Hergest Ridge has been used, the original version or the "Boxed" version? It is a HDCD remaster of the original version!」なんて書いておきながら、実物を購入したファンからの抗議に対して「2/6/00 - It transpires that the information we were provided about the Hergest Ridge remaster being sourced from the original vinyl version was incorrect. The HDCD remastered version, just released, is in fact based on Mike's remix which was originally released on Boxed, and which he directed should be the standard version for all future vinyl and CD issues.」うーん、これではどこかの国の政治とあまり変わらないのでは。100歩譲って、言いたいことは分かった。だったら、「H.R.アンソロジー」でも良いから早よ出せ。
The Orchestral Tublar Bells(7243 8 49369 21)
このCDで初聴きなので、なんともいえない。ダイナミックレンジが広く、録音は良いのでしょうね。
Ommadawn(7243 8 49370 27)
音質が向上し、新たなる感動が。トラック分けが変更され、ラストの「On Horseback」が頭出しできなくなった。すごく不便。
Incantations(7243 8 49371 26)
音質向上が顕著で、もう従来盤は聴けません。「不完全版」や低音質「ヴァージン・ジャパン盤」をお持ちの方は、即座に買い換えをお勧めします。
Exposed(7243 8 49372 25)
従来版CD持ってなかったので購入した。演奏時間の記載に誤りあり。
Platinum
「Sally」のクレジットは誤りで、中身は相変わらず「Into Wonderland」収録。ライナーノーツにはオリジナルSallyに関する解説が掲載されているとのこと。やはり、オリジナルSally収録でCD化されることを祈るしかありません。未入手。
QE2(7243 8 49377 20)
トラック1終盤の音よれが改善されていない。マスターそのものが駄目らしい。ここまで2000年6月初旬入荷。
Five Miles Out(7243 8 49379 28)
この頃になると従来版の音質も、それほど問題ないが、リマスタリングで非常に聴きやすくなった。歌詞カード消失。
Crises(7243 8 49380 24)
パッケージ裏を見ると、曲目Foreign Affairが記載されておらず、5曲入りになっている。もちろん正常に収録されていますので、ご安心を。
Discovery(7243 8 49381 23)
歌詞カード消失。
Killing Fields(7243 8 49382 22)
従来版CD持ってなかったので購入した。ここまで2000年7月初旬入荷。
Islands(7243 8 49383 21)
以降、2000/7/31頃から入荷開始。本作以降はもともとCD主体で発売されたが、HDCD化に伴い、オリジナルアートワークの改悪、消失が表面化した。印刷不良としか思えないジャケットを見るだけで、買う気が失せる。ただし音質は格段に向上しているので「買い」だ。
Earth Moving
未入手。
Amarok(7243 8 49385 29)
従来盤も屈指の高音質でしたが、HDCDは音が若干変わった印象ですね。ギターの音がよく聞こえるので、周波数特性が向上しているのでしょう。
Heavens Open(7243 8 49386 28)
フラクタルに着色すれば良いってもんじゃないけれど。音質は明らかに向上しました。

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音質総合評価

リマスタリング担当は初代Tubular Bellsの制作に参画したSimon Heyworth。従来の音源をそのままHDCD化したものではなく、リマスタリングが施されているので、通常のCDプレーヤでも明らかに音質向上しています。従来盤では埋もれていた、繊細な音の表情も聞き取ることが出来ます。音だけに関しては、大いに「買い」と言えるでしょう。HDCDプレーヤは所有していないので、評価は出来ません。

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アートワーク総合評価

HDCDのアートワーク・デザインは「Rina Cheung@Public Art Creative Consultants Limited」が担当し、8ページのブックレット仕様で、David Laingによる解説文が追加されている。8ページという数字からは、それなりの分量を連想するが実態はさにあらず。
・表紙/裏表紙:2ページ
・追加アートや写真:2ページ
・解説文とクレジット(曲目、演奏者、プロデューサなど):2ページ
そして、残り2ページはHDCDのディスコグラフィー(広告)に過ぎない。解説も概要程度に過ぎず、クレジットには誤りも目立つ。しかも8ページの制約により、従来版(輸入盤)に添付されていた歌詞カードが削除された。それどころか、AMAROKの御伽噺や疑似トラックリストも削除されるなど、あまりに凶悪。とりあえず、Ommadawnのサンプルをお見せしよう。

Ommadawn HDCD Page 2-3 Ommadawn HDCD Page 4-5 Ommadawn HDCD Page 6-7

いかに、しょうもないものであることが、ご理解いただけたと思う。 ついでに、AMAROKの追加アート。何でしょ、これ?

Amarok HDCD Page 2,7

これだけでも大問題だが、ジャケットは。。。それでは行きます(笑)

Virginからリリースされた初期版CDは、見開きや裏表紙の消失、醜く巨大なタイトル文字フォント、理不尽なトリミング、不鮮明な印刷、発色不良、乱雑な修正など、ボロボロであった。ゆえに今回のリマスタリングはオリジナルアートワークの再現が期待されたが、期待に反して初期版CDに手を加えてトリミングや発色を悪化させるなど、惨澹たるものである(タイトル毎には別途記載予定)。追加アートなど、オリジナルをないがしろにした点で本末転倒、なんら価値を見出せない。

Five Miles Out以降は更に深刻で、画質の劣化が顕著であるうえに、オリジナルアートに対する容赦無い編集削除が施されてしまった。

更に追記するべきは、背表紙の「又ベル・シンボルパズル」である(下図)。これは、HDCDシリーズ全16枚を揃えることで又ベルシンボルが完成する、コレクター心を擽るような企画である(かえって購買意欲減退との声もある)。とはいえ、これは大きな問題をはらんでいる。「Islands」以降、もともとCDで発売された作品は、オリジナルの一部を「又ベル・シンボルパズル」に置き換えられてしまう。しかもこのパズル、IslandsのピースにQE2のものが印刷されてしまっている。つまり、決して完成しない。ジャケットに関しては紙くず同然と言っても過言ではないです。あまりにヘナヘナの紙質も気になるところ。
それだけではない。ディスク盤面のデザイン。センスのかけらも無い。個人的にはピクチャーレーベル、例えばロジャー・ディーン デザインのVirginトカゲ・ロゴ、「Incantations」は岩場、「QE2」は浮き輪(私は見たことない)、「Crises」は月、などを期待していたが、贅沢だろうか??

Rina CheungはHDCDシリーズとしての統一感だけを考えてデザインしたに過ぎない。たぶんVirgin側から従来版CDの商品を手渡され、「これでデザインしてね」なんて依頼された、ってところだろう。と言うよりも、オリジナル路線で行くならば、外注なんて必要ないはずである。「オリジナル復刻は後々にとっておいて、今回は単なる”つなぎ”の企画。少しでも音質を向上すれば、それでも熱心なファンは財布を開くのさ」なんて、足元見られているような心境になる。

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HDCD
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