Christian VANDER
[末尾]


WURDAH ÏTAH (1974)

musique originale du film d'Yvan LAGRANGE Tristan et Iseult

ウルダー・イターは、トゥーザムタークTHEUSZ HAMTAAHK3部作の第2楽章とクレジットされている。竹川真氏の解説によれば、本作はもともと1971年頃には作曲されていたが、そのデモトラックが映画「トリスタンとイゾルデ」サントラに盗用され、リリースできなくなったので、改めて制作し直されているそうだ。その経緯で、MAGMA名義ではなくクリスチャン・ヴァンデ名義になっているらしい。演奏者のクレジットはコバイア表記だが、ボーカル・コーラスはブラスキとステラ・ヴァンデ、ベースはヤニック(未確認)そして、ピアノ、ドラムス、ボーカル担当がクリスチャン・ヴァンデである。

本作は12トラック構成だが、アナログLP片面切れ目無しの、事実上の1曲である。コバイア語タイトルには注釈がある。それによればコバイアKOBAÏAとは、Eternal (永遠) を意味すると推測される。更にZËSSは「お師匠さん」になるが、誤りでしたらごめんなさい。 [Track List]

Seventh
REX 9

Track List :
  1. MALAWËLËKAAHM (Incantation) (3:37)
  2. BRADÏA DA ZÏMEHN IËGAH (L'initie A Parle) (2:17)
  3. MANËH FUR DA ZËSS (Ensemble Pour Le Maitre) (1:37)
  4. FUR DIHHËL KOBAÏA (Pour La Vie Eternelle) (4:55)
  5. BLÜM TENDIWA (L'ame Du Peuple) (3:25)
  6. WOHLDÜNT M/ëM DËWËLËSS (Message Dans L'etendue) (3:31)
  7. WAÏNSAHT !!! (En Avant) (2:29)
  8. WLASÏK STEUHN KOBAÏA (Ascension Vers L'eternel) (2:47)
  9. SËHNNTËHT DROS WURDAH SÜMS (La Mort N'est Rien) (3:25)
  10. C'EST LA VIE QUI LES A MENES LA ! (5:00)
  11. ËK SÜN DA ZËSS (Qui Est Le Maitre ?) (2:16)
  12. DE ZEUHHL ÜNDAZÏR (Vision De La Musique Celeste) (2:41)
[Listening Report]
Music : Christian VANDER
KLÖTSZ ZASPÏAAHK : Vocal, Percussions
TAUHD ZAÏA : Vocal
WAHRGENUHR REUGEHLEM /ëSTEH : Bass
ZEBËHN STRAÏN DË GEUSTAAH : Piano, Electric piano, Drums, Vocal

それでは聴いてみよう。「ビッグバンド」だったM.D.K.に比べるとシンプルな編成で、サウンドにもその傾向がはっきり出ている。骨太な演奏にコバイア合唱団。特に、ピアノの活躍がめざましい。導入部は怪しいカルト教団の儀式を思わせ、タイトルもIncantation。冒頭から激しい変拍子の応酬と、おどろおどろしいオペラが繰り広げられる。この部分はTHEUSZ HAMTAAHK第1楽章(未だにスタジオ録音されていない)の導入部と同じである。以降はアップテンポで軽快なリズムに乗って、各章が次々と展開していく。トラックの変わり目にも気付かない。急激な展開が見られる「M.D.K.」や「RÏAH SAHÏLTAAHK」に比べると、あくまでも流麗だ。前半の最終章Message Dans L'etendueでは「あまつぁい!あまつぁい!」(注 : 当初"Hamatai"かと思っていたが、違うらしい)を繰り返し、耳に焼き付いてしまった。
コメディ・タッチで始まる後半も圧巻で、クラシカルなフレーズと熱情的な演奏が交錯するが、前半同様、あくまでも軽快だ。個人的にはトラック10終盤に現れるピアノ・ミニマルがお気に入り。余談だがフィリップ・グラスのアルバム「Solo Piano」は、このような音を期待して買ったのだが、全くアテが外れてしまった。以降はM.D.K.に通じるようなピアノとコーラスのリフレインが走馬灯のように現れて、ピアノのリフが消え入るように終了する。

左側の写真が、初回のジャケットらしい

ある方から教えていただいた話では、ウルダー・イターは「死せる地球」という意味だそうです。


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