MAGMA
[末尾]


KOBAÏA (1970)


マグマの1stアルバムで、いきなり2枚組み。全編メドレー形式のトータル・アルバムである。ホーンセクションをフィーチャーした、どちらかと言えばインスト主体のジャズ・ロックで、コバイア星の物語をコバイア語で歌っている。叙情的なフルート隊など初期のクリムゾンに通じるものだが、複雑怪奇なアレンジと卓越した演奏力はマグマならでは。80分余り、通して聴くと「ゲップ」状態になる。

このCDは国内盤だが、輸入盤に日本語解説を付けたもの。オリジナル・ライナーのアルバム・コンセプト(フランス語)が和訳されている。筆者は読めないので重宝している。 [Track List]

Seventh
REX 4-5
King International
KICP 171/2

Disc One : Le Voyage 航海
  1. KOBAÏA (10:09) コバイア
  2. AÏNA (6:15) 穏やかな楽しみ
  3. MALARIA (4:20) 惑星マラリア
  4. SOHÏA (7:41) ソイア
  5. SCKXYSS (2:47) 離陸
  6. AURAË (10:52) 着陸
Disc Two : La Decouverte De Kobaia コバイアの発見
  1. THAUD ZAIA (7:00) ザウド・ザイア
  2. NAÜ EKTILA (12:55) ナウ・エクティラ
  3. STÖAH (8:08) 破壊 (コバイア星の最終兵器)
  4. MÛH (11:17) ムーア
[Listening Report]
Christian VANDER : ds, vo
Claude ENGEL : G, fl, vo
Francis MOZE : b
François CAHEN : p
Teddy LASRY : ss, fl, kb
Richad RAUX : as, ts, fl
Alain CHARLERY : tp, perc
Klaus BLASQUIZ : vo

Disc Oneは、病める地球にコバイア星から使者がやって来て、コバイアへの移住を呼びかける。そして有志が集い、宇宙へと旅立つ。そして、旅は長く苦難と不安を伴うものになる、という内容。
冒頭の「KOBAÏA」はスピード感あふれるジャズ・ファンクでとてもカッコイイ。ここだけは英語で歌われるようだが、ほとんど聞き取れない。3:30を過ぎると、どろどろした雰囲気になり、コバイア語のセリフ。まるで「フラッシュゴーンのサントラ」。その後、アレンジが変わって「ちょっとだけよぉ........(古;)」ソックリに。「AÏNA」は流れるような導入ながら次第に複雑なアレンジを見せ、終盤、ハードコア・テクノ、それも
ロッテルダム・テクノ(ガバーテクノ)そのものになる。BPMもビートの刻み方もフレーズも全く同じ。違うのは人力であることだけ。続く「MALARIA」は部分的に、西部劇コメディ調に。Disc One、後半は叙情的なフルート隊でスタートするが、またしても複雑アレンジの応酬である。フルートのリフに軍隊調行進曲が割り込むシーンもある。

Disc Twoでは、コバイアへ移住した地球人の悩み、生活、環境への適応が描かれる。コバイア人は再び地球を訪れるが、地球側の態度は非友好的で、コバイア星の破壊をも示唆する。そこで、コバイアの最終兵器STÖAHを提示する、という内容。
拍子抜けするほどリリカルなフルートに続いて、アコギを使ったシンフォニック・ジャズ・ロック大会。ちょっと疲れた頃、絶叫コバイア語で目が覚める。オペラ調の「STÖAH」が始まる。「ジョーズのサントラ」みたく、ぐんぐん迫ってくる。マグマの独創生を端的に表した曲だ。変態フレーズに明るいクリスマスキャロル(笑)が絡む「MÛH」は断末魔のような結末を迎え、「おーい、はんたーい、しむりむ、はんたーい」というMCで幕を閉じる。Hoi Tendiwaコ和辞典によれば、前半は「ひとつの挨拶」という意味だが、後半の「しむりむ」が分からない。

コバイア人のコスチューム?確かにこんな奴等がやってきたら、喧嘩売ってるのか?と言いたくなるかもね。


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