KRAFTWERK
[末尾]


Autobahn (1974)

KRAFTWERKの4作目(デビュー作じゃあらへん)。 高速道路での長距離ドライブを表現したとされるタイトル曲が、アメリカで大ヒット。 電子音楽とポップ・ミュージックとの融合、というアプローチが功を奏し、世界的な出世作になった。 視覚的な音作りが印象的だ。

Elektra 9 25326-2 , total time 42:43

  1. Autobahn 22:43
  2. Cometenmelodie 1 6:25
  3. Cometenmelodie 2 5:48
  4. Mitternacht 3:43
  5. Morgenspaziergang 4:03

#1(高速道路)は、エレクトロ・ポップの魁。 でも本格的シンフォプログレ並みの、22分の長さを誇る。 ガレージのドアを開け、エンジンをかけて、さあ出発。 ヴォコーダによるオートーバーンの連呼から、シンセベースのシーケンスが加わり、 どこまでも明るく親しみやすいトリップ・サウンドが始まる。 リズムは、実はグラウンド・ビート(The Mix収録バージョンを聴いて初めて気付いたが)。 そしてドップラー効果を模したシンセ音。 歌詞♪Wir fahr'n fahr'n fahr'n auf der Autobahn♪はThe Beach Boysの名曲Fun, Fun, Funを思わせる (ラップの起源説もあるようだが、どうなんだろう)。 ドライブは快適なクルージング。 伸びやかなフルートは、風のように流れる風景。 そして夜。 抜きつ抜かれつのデッドヒート。 更に深夜。 カーラジオから流れてくる音に眠気を誘われ、そろそろ仮眠しようか。 翌朝には第2主題が現れて、朝日の昇る高速道路をクルージングする。 前作に比べて、シンセサイザの使い方が格段に上手くなっていることに気付くだろう。

アルバム後半は打って変わって、前作のような実験的な作風。 #2と#3(コメット・メロディ 1+2)は2部構成の作品で、共通の主題(実は美しいメロディを持っている)を繰り返す。 前半は暗くヘヴィに、後半は明るく軽快に。 シンセのレゾナンス音が少々いびつである。

ラストの小品2曲は視覚的要素が強い。 #3(真夜中)は足音を思わせるアンビエント。さまようような感じの曲。 #4(朝の散歩)は鳥のさえずり、蛙、川の流れの擬音(かなりサイケなシンセ音)でスタートし、 以降はフルートのリフレインによる、素朴な曲。

記憶によれば、筆者とジャーマンプログレとの出会いは、このアルバムが最初である。 既にUKプログレを聴いていたか定かではないのだが、 あるFM 番組にて「かつて例のない、異形のサウンド」として、KRAFTWERKのアウトバーンが紹介された。 「とにかく異様で強烈」みたいな言葉が繰り返され、興味津々でいると、「アウトバーンは非常に長い曲なので」と、DJのおねいさんは何を思ったのか、「Cometenmelodie 1」をプレイしてしまった!! なんじゃこりゃ??変な電子音が、みよぉ〜んと鳴ってるだけで、なんだかよく分からない。 メロディも聞き取れない。 これがKRAFTWERK初体験。 この頃のアナログには「心臓の悪い方はお聴きにならないでください」と書かれてました。

Ralf Hütter : voice, electronics
Florian Schneider : voice, electronics
Wolfgang Flur : perc
Klaus Roeder : electric violin on #4
Engineer : Konrad Plank
Cover : Emil Schult



参考
CD裏表紙写真

ジャケットは、運転席から見た高速道路と、後方を振り返って見える高速道路というところか。 後部座席に4人は窮屈そう。 あと、画像は載せていないが、水色アイコンのようなジャケットもある。 かなりキツ目のデフォルメで、洗練されたデザインだが、流行のフラットデザインかしら。 これはセンスがないとダメなんだよね、例えばマイクソロフトとか残念すぎる。 さもなければ「グローバル仕様」の洗濯物の表示みたいに意味不明など。


<−前へ.. [先頭] ..次へ−>

EXIT