Klaus Schulze
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Moondawn - brain remixed (1976/1991)

オリジナルリリースは1976年。 シュルツェのオフィシャルサイトによれば、1990〜1991年、Metronome (Brainレーベルの親会社) は、 本作と "X" のCD化にあたり、シュルツェ本人に対してリマスタリング(ノイズ除去など)を依頼したとのこと。 その結果、リマスタリングに留まらず、作品そのものにも手を加えられ、オリジナルLPバージョンとは印象の異なる作品になってしまった。"X" も編集により20秒ほど短縮されている模様。

Brain 841 353-2 - total time : 51.58


  1. Floating 26.53
  2. Mindphaser 25.05

本作のオリジナルLPバージョンは、 オフィシャルサイト運営者であるKlaus D. Mueller氏のご厚意により、 Manikinレーベルよりリリースされている(1995年、 Moondawn - the original master参照)。 このCDは長期廃盤であるが、中古品として出回っている可能性もあり、購入に当たっては注意を要する。 一方、この盤を聴くには中古品を探すことになるが、筆者としてはもはや「資料的価値」しかないと思っている。 少なくとも下記バージョンは、Brainの修正版である。

Thunderbolt CDTBD 002 (2-CD set with Miditerranean Pads)
Magnum MACD 067 (USA)
Polydor/Brain POCP-2380 (Japan)

各曲の収録時間は、CDプレーヤで確認したもの。 どちらのトラックも、最後の10数秒がカットされているので、それだけ時間が短くなっている。 特に#1は、大きく様変わりしてしまった。 スタートして1分を過ぎたあたりで、ストリングス・シンセ群がフェイドアウトしてしまい、「あれっ、何が起きたのだろう?」「故障?それとも不良品?」と思ったところで、メロトロン・コーラスが流れている。 このメロトロン・コーラスは後から追加されたもので、その後も延々と鳴り続ける。

ミックスの相違については好みの問題と思うが、筆者は当時、本作のCD化を待ち焦がれており、リリースと同時に喜んで入手したものの、あまりに変わり果てた姿(しかも不完全収録)に愕然とした。特に「ストリングス・シンセ群」にシビれていた筆者にとっては、嫌がらせともとれる改訂であり、怒りさえも覚えたほど。したがって現在でも「とても受け入れられないリミックス」との認識である。

作者の立場においては、リリース後、時間の経った作品に対し「本当は、こうしたかった、あの時これが出来ていれば、、、」との想いが多々あるのはないかと思う。 そして、リミックスや再録音企画が実現すれば、ファンとしても楽しみが増え、歓迎するべきことである。 しかし本作のように断りなく改訂され、いかにもオリジナルのような振りをしてリリースされるのは、とても迷惑と考える。 本作は幸い、オリジナルとリミックスをオフィシャルCDで聴き比べる楽しみを認められているが、他アーティストにおいてはオリジナルを封印したケースも散見され、遺憾な限りである。

Moondawn - brain remixed back

表紙、裏表紙はオリジナルにほぼ忠実だが、見開きは消失。このCDでは、演奏時間が短縮されているが、表示はオリジナル時間のままなので、注意が必要だ。


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Moondawn - the original master

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