Klaus Schulze
[末尾]


Mirage (1977)

Recorded: January 1977, Hambuhren and Frankfurt
シュルツの最高作に数えられる名盤。本作ではドラムス、パーカッションが使われず、実験的なシンセサイザ音が前面に出ている。レコーディング時期は、ツトム・ヤマシタとの共演「GO」と重複し、特に前半の「ゴォ〜ッ(駄洒落じゃないよん)」という音響効果も共通である。 このアルバムは発売当時から評価が割れていたようだ。すなわち、「シンセのゴォ〜ッという音だけ」の駄作ということだが、それは多分、最初だけしか聴かなかったのでは?

[Track List]

Thunder Bolt
CDTB 033

Velvet Voyage : 28:28
  1. 1984
  2. Aeronef
  3. Eclipse
  4. Evasion
  5. Lucidinterspace
  6. Destination void
[Listening Report]
Crystal Lake : 29:15
  1. Xylotones
  2. Cromwaves
  3. Willowdreams
  4. Liquidmirrors
  5. Springdance
  6. A bientot
Total playing time : 57:46

各曲、6つのサブパートがあるが、変わり目が不明確でトラック分けもされていない。基本的に長編2曲と考えて良い。悲しげな単音シンセ音が物憂げに重なり合いながら「ビロードの航海」がスタート。すぐに例の「シンセのゴォ〜ッという」効果音が加わる。最初の5分くらいは、これだけで流れるが、どうかStopボタンを押さないでいただきたい。「音」の主役はメロトロンやストリングス・シンセに移っていくが、基本的は「サウンドの奔流」だ。後半になってシュルツ節のシンセソロや、バッキングのシーケンスも聞こえるが、やがて重厚な音響効果にかき消されていく。

「水晶の湖」はオルゴール風の乾いたシーケンス音でスタートする、ミニマル音楽。水晶というよりも「氷結した湖」のような情景で、霧氷、ダイヤモンドダストの輝きのような、あまりに寒く美しいサウンドである。後半に緩衝楽章あり、ラストはアップテンポなシーケンスが入って、シュルツ節のシンセソロが高らかに鳴り響く。 両曲共、シュルツの歴代作品において、異彩を放つ作品だ。

オリジナル・ジャケットには、見開きと裏表紙に「表紙の別バージョン」が掲載されている。このCDは表紙以外は全て消失。レコーディング・メモやシンセサイザのリストが掲載されているが、当面の間、転載を省略させていただきます。

Revisitedからの再リリース版(SPV085-REV001)は、 マスタリングの失敗か、製造プロセスの不良により、 全編に渡ってノイズが目立つ。 従来盤の入手をお薦めする。


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