Klaus Schulze & Andreas Grosser
[末尾]


Babel (1987)

旧約聖書にも登場するバベルの塔をテーマにした叙事詩的な作品。 アンドレアス・グロッサーとの共有名義になっている。 80年代の最高作との呼び声が高い。 発売もとのVentureはVirgin傘下のレーベルで、前衛的な電子音楽やプログレ作品をリリースしている。

Venture 2-90654 - total time : 59.44


  1. Babel 59.44

この作品には、大まかなストーリーがあり、13のセクションに分かれているが、明確な区分は無い。 トラック分けも無く、1時間にわたる長編になっている。E2-E4を思わせる作りと考えてよい。 末尾にリストを掲載しておいたので、参照してほしい。

マリンバ系の断片的なシーケンスとグロッサーのピアノが絡んで、ストーリーは始まる。 4小節の主題がリピートされ、時折キーを移しながら、淡々と進んでいく。 基本的にシュルツェの十八番といえるソロパートは現れず、 ピアノとシンセ(一部フェアライト系)のアンサンブルになっている。 序盤は軽やかで煌びやか、どこか夢想的な響きがあるが、時間を追うごとに翳りが現れる。 21分30秒付近だけ、パーカッションが現れ、26分ごろ、シーンが変わる。

沈み込むようなメロトロン?コーラスに、鬱々としたピアノのリフレイン。 このリフレインがひたすら続いていき、次第に電子音にかき消されていく。 そして亜空間を思わせる電子音だけが残り、揺らぐサウンドに漂って、気が付けば時間切れ終了。

いわば建設の前半、崩壊の後半と、明快な構成になっている。 特に後半は破壊的なイメージではなく、自らの重みで異次元への裂け目に没していくような恐怖感に満ちている。 あるいは、むしろ次元の裂け目に捕まり、はるか彼方に吸い出される感覚かもしれない。

共演者のアンドレアス・グロッサーについては、ほとんど情報がありません。 ご存知の方、いらっしゃいましたら、ご教示ください。



CDジャケット
CDジャケット見開き

Nebuchadnezzar's Dream (ネブカドネザルの夢) 8.00
Foundation (財団) 4.00
The Tower Rises (塔は上昇する) 5.00
First Clouds (最初の雲) 3.00
Communication Problems (コミュニケーション問題) 1.00
The Gap Of Alienation (疎外のギャップ) 03.43
Immuring Insanity (狂気の監禁) 14.00
Heaven under Feet (足元の天国) 3.00
Deserted Stones (人気のない石) 1.23
Facing Abandoned Tools (面している捨てられたツール) 3.00
Vanishing Memories (記憶の消失) 2.00
Sinking Into Oblivion (忘却への沈没) 3.00
Far From Earth (地球から彼方へ) 8.36


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