Wechsel Garland
[末尾]


Liberation Von History (Mar 2002)

WUNDERことヨルグ・フォラート Jörg Follert がヴェクセル・ガーランド WECHSEL GARLAND名義で発表した作品。 メランコリックでサロン的な室内楽と、 レゲエを基調にダブやブレークビーツを組み合わせた、ちょっぴり実験的な二面性を持つ。 おそらくハイテクを駆使したエレクトロニック音楽であるが、 聞こえてくるサウンドはアコースティックで、みずみずしい。

Karaoke Kalk CD 12 - total time : 37.14


  1. Gift 3.45
  2. Das Love Klischee 3.42
  3. Verbluten 4.21
  4. Eins Aus Tausend 4.29
  5. The Master 3.43
  6. Twoheaded Horse 4.59
  7. Liberation Von History 5.22
  8. Better Sight 1.56
  9. Steps 4.58

Jens Massel : bass on #2, #7
Jacques Palminger : Supervision & drumsounds on #1, #2, #6-9
Hirono Nishiyama : voice on #4
#4 : original released as a remix for chiled's view chep 008 as ASSI QUE DODO permission of Nobukazu Takemura

全体を通しても40分足らずのコンパクトな作品で、前半#1-#4はメランコリックなアコースティック指向、後半#5-#8はレゲェ、ダブ、オルタナティブなどヘヴィなサウンドでまとめられている。

#1は、切ないリフレインとアコースティック・サウンドが胸を打つ。 ストリングス、ブラシドラム、ギターにフルートのアンサンブルは、南国リゾートの夕暮れを思わせる。 爽やかだけど、どこか気だるいような。 音数は決して多くないが、微妙なバランスで成り立っており、さりげなく入るブレークビーツが快感。 #2はチープなリズムマシンとメランコリックなアンサンブル。 #3はワルツとハーモニカ、 #4はノンビートの室内楽になっている。 ゲストのNishiyama氏は最後のスキャットで、前半の山場を効果的に盛り上げている。

#5はレゲエ調の歌もの。覚えにくい不可解なメロディで、シングルカットには向かないだろうなぁ。 #6-7は、アルバムの山場。レゲエ調の重低音ベースにブレークビーツ、ダブ、サウンドコラージュ、そして切ないフレーズ。 音数を絞りながら「間」を演出し、非常にスリリングでもある。特に#7は言葉にならないほど見事。 #8は短編の歌もの。 #9は、メランコリックなメロディを重視。ボコーダでリズムを取ったりして、1980年代初頭の Mike Oldfield を連想し、懐かしさも感じてしまう。

作品紹介ではアコーステック、メランコリックというキーワードを連発しているが、 繊細というよりもむしろ骨太な力強いサウンドで、 天才的なひらめきを感じる音創りである。 筆者は、新宿ディスクユニオンでプレイされていたのを聴き、思わず衝動買いしてしまった。



裏表紙
見開き

ジャケットは、ディジパック仕様。表紙の写真は、作品の雰囲気を、うまく表現している。


<−前へ.. [先頭] ..次へ−>

EXIT