Grobschnitt
Grobschnitt 冥府宮からの脱出 (1972)

Brain/Repertoire PMS 7093-WP / MISF 7786 - total time : 71.50


  1. Symphony 13:49 - 人類を苦笑する交響曲
    a. introduction
    b. modulation
    c. variation
    d. finale
  2. Travelling 6:49 - 冥府宮からの脱出
  3. Wonderful Music 3:39 - 恍惚の鳩
  4. Sun Trip 17:48 - 鮮烈な未来への旅路
    a. Am Ölberg(Mount of Olives)
    b. on the way
    c. battlefield
    d. new era
  5. Die Sinfonie, Live at Volkspark, Hagen, Germany September 1971 29:40

Joachim Ehrig (EROC) : electronic effects, drums, percussion
Axel Harlos (FELIX) : drums, percussion
Stefan Danielak (Wildschwein) : rhythm guitar, vocals
Bernhard Uhlemann (BÄR) : bass, flute, percussion
Gerd-Otto Kühn (LUPO) : lead guitar
Hermann Quetting (QUECKSILBER) : organ, piano, spinet, percussion
Engineer : Conny Plank

結成は1970年。 グループ名「グロープシュニット」は「粗刻み」を意味し、ドイツの歴史ある軍楽隊の名に由来する。 グループの中心人物はDrums担当のEROC。 本作は、そのデビューアルバムである。

このCDは、MSIが発売した国内盤だが、輸入盤(Brain Metronome)に日本語解説(高見 博史氏による)を付けたもの。 このCDはEROCによるリマスター版で、29分を越える貴重なライブ・テイクが追加収録されている。 残念ながらこのCDは廃盤で、以降のリイシューについては不詳。 各曲のタイトルはシンプルなものだが、大袈裟な邦題が付いている。 これは、オリジナルLPリリース当時のものだそうだ。

ざっと聴いたところでは、キャメルCamelを少し重くしたような演奏かなぁ。 このアルバムを聴く限り、アップテンポな曲は得意のようだが、スローな曲は苦手らしい。 にもかかわらず、スローなパートが長時間あり、悲しい状態になっている。

Symphony - 人類を苦笑する交響曲
ドイツ語?チャットのリバース音からイントロの「らららぁ〜らぁららっらぁ〜」 はファンキー暑苦しい。 続いて始まる本編は高速ブレークビーツに乗って疾走するボーカルパート。 大袈裟な邦題に係わらず、とてもシンプルな歌詞であることがわかる。 リードヴォーカルの上手さ、暖かい声質が、このグループのサウンドを特徴づけているかもしれない。 初期の名曲であり、後年のライブでも多く取り上げられている。 再びイントロに戻るが、ファンキーボイスの代わりにストリングス(もしくはメロトロン?)。 不思議なサウンドの響きはコニープランクによるものかも? 一旦静まり、落ち着いたオルガンからギターソロに引き継がれ、クライマックスになるが、 次第にBPMを落としているようで、乗り切れないのが残念。 最後は電子音がウニョウニョ鳴っている。 終盤の展開は次回作Solar-musicに引き継がれていると思う。

Travelling - 冥府宮からの脱出
導入部はリズム感の悪いボレロ?だが、後半はスピード感もあって良いのではないでしょうか。 ギターがサンタナっぽい??? ドラムの手数が多いと思ったら、実はツインドラムなのね。

Wonderful Music - 恍惚の鳩
リバース轟音でスタートするが、アヴァンギャルド系ではない。 アコースティックギターとフルートによるイタロ風ジャズロック。 4ビートのスリリングなインストと、落ち着いたボーカルを織り交ぜた、緩急ある名演と思う。

Sun Trip - 鮮烈な未来への旅路
4パートの長編組曲だが、構成が今ひとつ練りこまれておらず、やや残念な展開である。 イントロはドイツ語の演説付き。 加速してボーカルパート。 そして急にスローダウンし、次パート。 戦争をテーマにした、空しさ溢れる曲である。 ジャズロック風に急展開する振りをして、 もっさりしたブルースへ。 演奏が上手くないので、聴いてても楽しくない。 とって付けたように加速して終了。

Die Sinfonie
「人類を苦笑する交響曲」のライブバージョンで、本CDの目玉ボーナストラック。 オーディエンス録音とのことだが、音質は極めてエクセレントだ。 演奏時間もオリジナルの2倍強で、まさに圧巻である。 ここでは、アルバムバージョンとの相違点の列挙に留めておく。
イントロ変更(エンディングを引用した、スローなインスト3分弱)
7分頃から11分30秒にかけてのドラムソロ
続いてラテン・ジャズ風間奏あり、2コーラス目のボーカルパートは17分過ぎから。
エンディングのインストは、ラスト10分弱。ウニョウニョ電子音は無し。

このグループの特色は、過剰なまでに演劇的なステージ、あまりにアクの強いサウンド、と言われる。 しかしながら本作では、「アクの強さ」は、まだ十分に出ていないと思う。 次回作にて、全開だ



裏表紙
オリジナル見開き?

包丁と目玉。インパクト絶大で、なおかつ優れたデザインのジャケットだ。 しかし、「Completely Remasuterd云々」などという直径2cmのラベルを表紙に印刷する失態。 本ページのジャケット画像は、ペイントで修正してやった。 ブックレットは12ページで、解説文(大半はドイツ語で、一部のみ英語)とコンサート風景やメンバーの写真、包丁など色々展示されている。 CD用に新たに作られたことは明らかだが、白黒で縮小印刷されたデザイン(上右図)を発見。 オリジナル・アナログは未確認だが画風からして、これがオリジナル見開きだったに違いない。 オリジナルLPなどを入手なさった方は、ご確認願いたい。


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