Grobschnitt
[末尾]


Rockpommel's Land (1977)

グループ最高作とされる本作は、メンバーによるオリジナルストーリーが設定され、ファンタジックなイメージで統一されている。 サウンドを聴く限りではGenesisをソフトにしたような、「ジャーマン・プログレ」らしからぬ暖かさを感じてしまう。 あちこちに伏線を張った見事なシンフォニック・トータルアルバムであり、 コニー・プランクのスタジオワークが逸品。丁寧に創り込まれたサウンドを堪能できる、 ジャーマン・シンフォの名盤。 ただしバレルマンのファンキーさを期待すると、外すかもしれない。 現在ではボーナストラック付きリマスター版がリリースされている。

original version : Metronome 837985-2
remaster version : Repertoire PMS 7095-WP - total time : 51.37


  1. Ernie's Reise 11.01
  2. Severity Town 9.57
  3. Anywhere 4.17
  4. Rockpommel's Land 19.54
  5. Tontillon 6.15 (bonus track)

Recoded and remixed by Conny Plank and EROC, from Nov 1976 to Feb 1977

EROC : drums, percussion, electronic effects,lyrics, odd devicy brainwaves
LUPO : lead guitars,acoustic guitars, duck bum-like background vocals
MIST : keyboards, basic cover paintings, theme and conception of the story
POPO : bass guitar, ardent advocate of the vegetable and other kingdoms
WILDSCHWEIN : lead vocals, electric and acoustic guitars, beer annihilation

アンビエントなオルガンと、アコギの速弾きフレーズが儚くフェイド・インする導入部にWILDSCHWEINのボーカルが加わると、そこはもうファンタジーの世界。 そして目くるめくロック・シンフォニーが展開する。 全般に曲の展開が早く、細かいパートが多数あるので、詳細については、ここでは割愛したい。 #1後半のピアノのリフレインが#2のイントロになり、遊びも入ってくる。 #2のエンディングは、そのまま3曲目のイントロ(ノンストップではない)。 この曲は落ち着いたバラードである。間奏で、あえて調子っ外れな口笛を入れるところなど、なかなか鋭い。 行進のような効果音で始まる4曲目は、アルバムを締めくくる長編。 後半のインスト・パートは1曲目の変奏で、壮大なクライマックスを迎える。

ボーカルは、とりあえず「暖かい」レベルに留まっている。 たまに発狂するのは、ご愛嬌。

この作品のストーリーについては未検証。 登場人物は、紙飛行機に乗ったアーニーと名乗る少年、謎の男ミスター・グリー、怪しい羽根をもつマラブーなどである。 アルバムタイトルは架空の地名か? かなり観念的なストーリーと推測するのだが。

ボーナストラックは、#1の3:55頃に始まる間奏をアレンジしたインスト。 ジャジーで、とても素敵なトラックだ。ストーリーのエピローグのような流れであり、必聴。 本編の音質も向上している。



original jacket
inner

ロジャー・ディーンを連想するジャケット・デザインはメンバー自身による発案。 リマスター版ジャケットでは見開きイラストが、ようやくフルカラーで復刻された(余計な文字が見えるが)。 しかし表紙には例のごとく妙なラベルが印刷されており、心無い変更といわざるを得ない。 旧盤に掲載されたストーリー解説(ドイツ語)と歌詞も削除されている。 リマスター版ジャケットは見開きのみに価値がある。


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