伊藤 詳
[末尾]


日出処の天子 (1982)

本作はFar East ファミリー Bandのシンセサイザ・プレイヤーであった伊藤明のソロアルバム。山岸涼子原作のコミック「日出処の天子(月刊Lala掲載)」をサウンド・イメージ化したものだ。このCDは1991年のリイシュー盤。他にもディスコグラフィーがあるはずだが、筆者は把握していない。

これは某図書館の貸し出し音源。 [Track List]

日本コロムビア
COCC-7313

Track List : 42.10
  1. 日出処 [火の国] 2.35
  2. 未戸郎伝説 4.14
  3. 弥勒仙花 5.04
  4. 鎮花祭 3.42
  5. 無明と画龍点睛 5.53
  6. 四天王 3.31
  7. 神仏一体 3.16
  8. 超能力者 [厩戸王子・毛人] 5.10
  9. 刀自古 3.07
  10. 静寂 2.47
  11. 錫杖の響き 2.51
[Listening Report]
伊藤 詳 : Synthesizer
原田 裕臣 : Drtums, percussion, windchime
石川 恵樹 : E.bass, E.guitar
豊田 貴志 : Violin
篠原 信彦 : Piano
チェピート : E.bass
木村 昇 : sax, flute

サウンドは喜多郎からの影響が顕著。アナログ片面切れ目無しの構成で、曲によって出来不出来のバラツキもある。導入部は、聴きようによってはクラウス・シュルツ風。続く、2曲目は軽いシーケンスで、チョッパー・ベースがベチンベチン鳴ってるところなど懐かしさを感じる。3曲目はサックスの入り具合が1990年代のタンジェリン・ドリームっぽかったりして微笑ましい。4曲目は大胆なシーケンスを使用した和風わびさびアンビエント。5曲目は前半のクライマックス、のはずだが、少しも盛り上がらない。6曲目から後半。何だかピンク・フロイドのOne of these daysかMoneyをショボくしたような曲で、静まってくるとお経が聞こえてくる、といった調子。後半の聴き所は8曲目。速いシーケンスに、可愛らしいシンセ音の応酬。鳥のさえずりにかき消され、ストリングス隊が入ってくる。あとはラストまで淡々と。

back view front view

サンプルは多少傷んでいたが、コミック作者によるアートワークだけに、非常に美しく仕上がっている。見開きなどは掲載されていない。 コミックの内容は、飛鳥時代、聖徳太子をテーマにしたもの。筆者は絵を見た記憶がある程度で、詳細不明。

最後に、ライナー掲載のプロフィールを簡単にまとめておく。1949年5月、富士宮市生まれ。デビュー15歳。19歳から5年間にわたって東南アジア、南太平洋を旅行。帰国後、Far Out(注)に参加。1975年、渡欧。Far East ファミリー band結成、ヨーロッパでプロモーション・ツアー。アルバム「地球空洞説」「NIPPONJIN」「多元宇宙への旅」発表。1977年、グループを脱退、ファンタジア結成。以降、ソロ活動。
*注 : Far Outの唯一のアルバムとされる「日本人」に伊藤明のクレジットはない。


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