Devil Doll

The girl who was ...death | Eliogabalus | Sacrilegium | The sacrilege of fatal arms | Dies Irae | [末尾]

Devil Dollは、Mr. Doctorなる人物を中心とする謎のユニットである。スロベニア出身とのことだが、イタリアを拠点に活動中(らしい)。 Hurdy Gurdy レーベルからのリリース(マーキーの日本盤もあり)。 メタル・ロックに、ストリングス+ブラス隊、混声合唱団を加えた大所帯で、独特の世界観をスペクタクル映画のように展開する。 「おどろおどろしくてキモチワルイ音楽」みたいな評価もあるが、これはご自身の耳で確かめてほしい。


The girl who was ...death (1995/06/06)

異形のファーストアルバム。この時点でDevil Dollの世界観は完成している。荘厳なストリングスに混声合唱、聖歌隊とパイプオルガン、ノリノリのメタル・ロック、もの悲しいソロピアノ。ありとあらゆるエレメントが脈絡無くつながり、曲展開とさえも言えない状態。ここで異彩を放つのが、Devil DollのDevil Dollたる由縁である、ソロボーカル。ミュージカルに登場する悪役魔女の語りのような、極めて強烈なもので、「うげげッ」という感じ。好みが分かれるところだろう(慣れればOKっす)。

total time : 66.05


静かなハープの調べで幕を開け、女声コーラスが絡んでくる。そしてゆったりと、荘厳に盛り上がる。3.20過ぎに現れる強迫的なロック・ワルツは、いかにもDevil Dollらしい怖さを演出する。5.00、ソロピアノに間髪を入れず、待ってましたといわんばかりに、うげげボーカル登場。7.00頃に、アップテンポなギターリフにつなぎ、メタルロックが炸裂。素直にかっこいいが、あっという間に終了。語り調のボーカルパートを追って、躍動的なバイオリン・ソロをフィーチャーしたロック。またまた、すぐに終わって、ピアノをバックにゲロゲロ・ボーカル炸裂(10分頃)。こんな調子で延々と続く。15分を過ぎてパイプオルガン登場。コーラス隊が怖いなあ、と思ったらアップテンポなストリング・ロック、と思ったら悲しそうなセロの調べ。そしてピアノ主導のヘヴィ・ロック。緩衝楽章が織り込まれるので、目まぐるしい、という感じではないかな。時々、印象的なフレーズが現れるものの、続いていかないので耳に残りにくい(これが醍醐味かもしれないけど)。 序盤に登場したロック・ワルツで強制的に締めて、38.47にて本編終了。以降、延々と無音。64.12、長大な無音の後、演説とサウンドコラージュのようなパートに瞬間芸ハードロックが現れて、終了。
独特のボーカルさえ気にならなければ、各々のエレメントは意外にノーマルなので、それほど敷居は高くない。 ムソルグスキー「はげ山の一夜」が聴ければOKでしょう、たぶん。
  1. 66.05


Eliogabalus (1995/12/18)

タイトルはローマ帝国の皇帝の誰からしい。また曲名にもなっているMr. Doctorは「ジキル博士とハイド氏」を意味するそうだ。20分ちょっとの2トラック構成になり、曲展開も締まった感じでシンフォニック。 新エレメントとして、メランコリックなアコーディオンが加わり、音楽性の幅も広まった。

PK 08/106 - total time : 45.


曲が短くなっただけ、緩衝楽章に移る「間合い」が短く、よりメロディアスでシンフォニック。とはいえ、基本は前作からの流れ通り。 #1は、後半に出てくる「ミスタぁぁ〜、だぁクタぁぁぁ〜っ!」ってボーカルが強烈。ラストのアコーディオンのワルツは、マズルカっていうんでしたっけ? メランコリックで、とても印象的ですね。#2はピアノとオーケストレーション重視の叙情的(ボーカル出るとナニですが)なトラック。途中で、○ィ○○ーの x'ts a xmalx xorlx のオルゴールが流れるけど、使用許可取るの大変だっただろうね(著作権にウルサく、作品に対する干渉も容赦ないことで定評ありますから)。
  1. Mr. Doctor
  2. Eliogabalus


Sacrilegium (1995/12/18)

映画"The sacrilege of fatal arms"を題材にした作品といわれる。タイトルの意味は「最終兵器による冒涜」だが、筆者は詳細を知りません。 1stアルバムのような、長編スペクタクルです。

total time : 50.00


冒頭から重苦しいストリングス系、唸るパイプオルガン、おどろおどろしい合唱隊。 ピアノソロに移って、うげげボーカル登場。序盤は、ややとっつきにくい感じである。 しかし聴き進めていくと、メタルあり、ストリングソロあり、ロックワルツあり、メランコリックなアコーディオンにオルゴールあり、目まぐるしいシーンを繰り広げる。起承転結の見えない展開も圧巻。(中途レビュー予定)
本編は突如として終了。無音。それからリバースメッセージが流れ、あとはディスク終了まで無音が続く。
  1. 50.00


The sacrilege of fatal arms (1995/12/18)

前作のリミックス&エクステンデッド・バージョン。映画"The sacrilege of fatal arms"は Mr. Doctorの発案で制作され、本作はそのサントラとクレジットされている(映画に関しては未確認)。 CDは、ファンクラブ・リリースや、そのリイシューなど、限定的なリリースだったようで、2枚組みアナログの企画もあったが、発売に至らなかった模様。 ジャケットデザインも数種類確認されている。

total time : 79.00


新パートの追加や、インストパートの順序変更など、オリジナルよりもパワーアップしたのか、それとも「取り留めの無さ」が増大したのか、その辺は気分次第で判断すれば良いだろう。メタル・パートは多重ギターが前面に出て、より歯切れの良い仕上がりになっている。
オープニングは大幅に変更され、まるで別の作品のよう。冒頭はストリングス隊のチューニング。 拍手とざわめき。そして軍隊マーチのようなブラス隊。(中途レビュー予定)
68.50頃に、本編は突如として終了。無音。72.20から再開。コーラス隊と演説と効果音が静かに流れるが、どおってことはない。73.40頃終了し、それからリバースメッセージが40秒くらい流れる。これで事実上、終了です。
  1. 79.00


Dies Irae (1995/12/18)

火災でマスターテープ焼失。再度録り直しになったことから「呪われたアルバム」といわれる。 タイトル Dies Irae(ディエス・イレと読む)はミサ曲レクイエムの一節で、邦訳は「怒りの日」。 やはりディスク1枚1曲だが、パート毎にトラック分けされた。今のところ本作が最新作。

total time : 45.00


レビュー予定。

詞は英語であり、ブックレットに掲載されている。掲載サイトあり、閲覧可能。内容は、やはりそれっぽいものである。

もしあなたが、次の作品をお好きなら、ぜひDevil Dollをお試しになると良いでしょう。もちろん、その逆も然りです。MAGMA / trilogie THEUSZ HAMTAAK, Mike Oldfield / AMAROK, Frank Zappa / The Adventures Of Greggery Peccary
これら3作は、ストーリー設定のある作品で、特に THEUSZ HAMTAAK は「憎悪の時」を意味することから、Dies Irae とニュアンス的に近いのかも?しれません。


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