Holger Czukay
[末尾]


Movies (1981)

伝説的グループ CAN 解散後に発表された、ホルガー・シューカイのソロ作品。しかしながら、旧CANのレギュラーが総出演。以降も、旧CANメンバーによるセッションが、度々行われる。

全編、凝りに凝ったアレンジで、短波放送その他のサウンドコラージュも満載。しかも大作指向と、いかにもプログレ的な実験アルバムだが、にもかかわらず、非常に明るくポップな響きで、遊び心に満ちた名作。特に Persian Love は、CMソングとしてオンエアされたり、スネークマン・ショウの迷作「死ぬのは嫌だ、恐い、戦争反対」に収録されたりと、ある程度の年齢の方なら(笑)耳にしたことがあると思う。

[Track List]

EMI Electrola Gmbh
1C 538-7 94806 2

Track List : 40.03
  1. Cool In The Pool 4.56
  2. Oh Lord Give Us More Money 13.24
  3. Persian Love 6.25
  4. Hollywood Symphony 15.18
[Listening Report]
Holger Czukay : words, vo, g, kb, synth, short waves, bass
Michael Karoli : guitar on #2
Jaki Liebezeit : drums, congas
Irmin Schmidt : grand piano on #2
Reebop Kwaku baah : chicken organ on #1
adviced by Conny Plank

#1は、冒頭からユーモアたっぷり。「ダンス、スポーツ、、暑いっ、プールで涼もう」という、ポップでシンプルな曲だが、濃密なサウンドコラージュが圧巻。#2は、CAN時代の Future Days や Landed からのモチーフを引用。サウンドも、この頃の演奏を更に凝縮し、緊張感を高めている。また、うねりのある複雑な構成で、シンフォニックでさえもある。もちろん、サウンドコラージュの連射攻撃も、ばっちり。

#3は短波ラジオで受信したコーランの一節を編集し、レゲエ・ルンバ調のバッキングに乗せた、画期的な作品。コーランはワンコードで歌われるので、サウンドコラージュに向いてるらしい。しかも見事なポップ・ソングに仕上がっているところが凄い。コーラン・ネタ中心だが、一瞬だけ雅楽が使われているので、要チェック。軽快なギターは、倍速録音か?? #4は、ゆったりと流れる、クールなシンフォニー。中間部では、扇情的なパートもある。
まさに全曲傑作の名盤だ。

サウンドの特徴は、硬質できらびやかなストリング・シンセ、エフェクトたっぷりな多重ギター、もやっとしたリズムセクションで、CANのイメージを引き継ぐ、独特な音響空間になっている。

CDのジャケットは、問題がある。筆者が持っている物は、オリジナルには無い "from CAN" なる表示がある上に、画像では見えにくいが、その下に無意味なロゴも印刷されている。またトリミングにより、下端中央の図形が欠けている。 更に、最近出回っているSpoon盤は、枠付き縮小ジャケットで、トリミングの度合いも悪化するという、悪しき見本。以下、オリジナルイメージ。


<−前へ.. [先頭] ..次へ−>

EXIT