CAN
Ege Bamyasi (Oct 1972)

Spoon CD 008 P-Vine PCD-22204 - total time : 40.06


  1. Pinch 9:29
  2. Sing Swan Song 4:47
  3. One More Night 5:35
  4. Vitamin C 3:32
  5. Soup 10:31
  6. I'm So Green 3:05
  7. Spoon 3:04

Holger Czukay : bass
Michael Karoli : guitar
Jaki Liebezeit : drums
Irmin Schmidt : keyboards
Damo Suzuki : vocals

recorded at Inner Space Studio 1972
engineering and editing by Holger Czukay

オクラ缶をあしらった4thアルバム。 タイトルの「エゲ・バミャージ」は通説によればトルコ製缶詰の名称で、その製造元は「カン」という。 冗談とも駄洒落ともとれるが、この缶詰は実物なのか、ジャケット用に作成されたものかは分からない。 下端に記載される「OKRASCHOTEN」はドイツ語でオクラを意味する。 アルバム後半には、食事や野菜に関するようなタイトルが並び、もしかしてコンセプトアルバム?なんて思えてしまう。

サウンドは前作に比べると洗練され、聴きやすくなった。 ラテン系リズムやジャズ風アレンジが目立ってきた点にも注目できる。 全体を通じて、良質のポップアルバムと思えるが、一部例外あるので注意しよう。

Pinch(締め付け/苦痛)
最初の1音は、マスターテープが傷んだ感じで不安になるが、明瞭なリマスタリングによって、すぐに慣れてくる。 しかしこれ、BPMを上げて聴くとジャングルになりますね。 ドラムとベースのみの音量バランス、音数の少ない上モノ、ブレークビーツ、どれをとってもドラムンベースそのもの。 1990年代以降に登場したジャンルであっても、実はCANの焼き直しだった、と実感させられるトラック。

Sing Swan Song(白鳥の歌を歌いなさい)
アルバム唯一のバラードです。

One More Night(もう一晩)
軽快な変拍子に叙情的なリフが絡み合う佳曲。 ボーカル部分には、これといったメロディはありません。 でもノリが良いので、けっこう好き。

Vitamin C(ビタミンC)
Pink Floyd / The Wall 収録の「Hey You」を思わせる、ブレークビーツ・タンゴ。 日本語風に「ビタミンシー」と発音してますね、ダモ鈴木。
Hey you, you're loosin' you're loosin' you're loosin' you're loosin' your びたみんし〜
奇妙な電子音にかき消されるように、次トラックに続いていきます。

Soup(スープ)
前半は単調なビート主体で走りますが、突然強烈な電子音に、ぐしゃぐしゃーっと脳ミソを掻きむしられる。 加えて、呪文のようなボーカル・パフォーマンスに襲われ、もはや完全にゲロゲロ状態になってしまう。 まさにダモ鈴木ワールド全開。 理不尽までに予想外の展開をもつ、これぞアヴァンギャルド!というべき作品だ。

I'm So Green(私はまさに緑だ)
Soupの直後ということもあるのか、印象薄い不遇なナンバー(笑)。

Spoon(スプーン)
導入部の安っぽいリズムマシンが、「この曲はハズレかも?」と不安感を盛り上げる。 しかし、唯一のナンバーワン・ヒットでシングルの売上は20万枚だそう。 曲展開も、どこかコミカルだ。 後のスプーン・レーベルの名は、この曲に由来する。


<−前へ.. [先頭] ..次へ−>

EXIT