Manuel Götsching / Ash Ra Tempel / Ashra
The Private Tapes Vol. 1-6 (1970 - 1979)

Manikin MRCD 7011-7016 - total time 7:09:44 review bottom


Vol. 1
74:39
  1. Manuel Götsching: Bois de soleil (Studio, 1979) 3:24
  2. Manuel Götsching: Eloquentes Wiesel (Studio, 1979) 28:57
  3. Manuel Götsching: Begleitmusik zu einem Horspiel (Studio, 1974) 24:50
  4. Manuel Götsching: Bois de la lune (Studio, 1979) 7:36
  5. Steeple Chase Bluesband: Chicken Maladie (Studio, 1970) 9:52
Vol. 2
76:45
  1. Manuel Götsching: Deep Distance (Concert, 1976) 21:21
  2. Manuel Götsching: Shuttle Cock (Concert, 1976) 18:22
  3. Manuel Götsching: Wall of Sound (Studio, 1979) 12:13
  4. Ash Ra Tempel: Soiree Academique (Concert, 1971) 24:27
  5. Ash Ra Tempel: Interview (KS) (Interview, 1970) 0:22
Vol. 3
79:17
  1. Manuel Götsching: Whoopee (Studio, 1973) 3:28
  2. Manuel Götsching: Der Lauf der Giraffen (Studio, 1973) 3:27
  3. Ashra: Schwerer Dino (Studio, 1974) 27:37
  4. Manuel Götsching: Halensee (Studio, 1973) 12:31
  5. Ash Ra Tempel: Le bruit des origines (Concert, 1971) 32:04
Vol. 4
77:52
  1. Ashra: Club Cannibal (Concert, 1979) 14:49
  2. Ashra: Sausalito (Concert, 1979) 3:40
  3. Ashra: Ain't no Time for Tears (Concert, 1979) 7:19
  4. Manuel Götsching: Niemand lacht ruckwarts (Studio, 1979) 12:05
  5. Ash Ra Tempel: Dedie a Hartmut (Concert, 1973) 39:59
Vol. 5
79:24
  1. Manuel Götsching: Ultramarine (Studio, 1978) 22:36
  2. Manuel Götsching: Lotus (Concert, 1976) 19:53
  3. Manuel Götsching: Ivresse de lune (Studio, 1973) 2:33
  4. Manuel Götsching: Ivresse de soleil (Studio, 1973) 3:11
  5. Ash Ra Tempel: Ooze Away (Concert, 1973) 28:12
  6. Manuel Götsching: Interview (Interview, 1979) 2:59
Vol. 6
78:16
  1. Ashra: Hausaufgabe (Studio, 1978) 11:58
  2. Ashra: Ice Train (Concert, 1979) 6:26
  3. Ashra: Phantasus (Concert, 1979) 5:36
  4. Ash Ra Tempel: Ein wurdiger Abschluss (Concert, 1971) 54:16

1970年代に録音された、蔵出し音源集。 6枚シリーズで、発売は1996年。 1000枚限定リリースとされている。 単品売りで価格も高めだったことから、購入を先送りしているうちに、店頭から姿を消した。 ディスクユニオンにて中古盤を入手、ただしVol.5のみ入手できていない。 ジャケット画像はVol.1のものだが、他アイテムも同じデザインで色違いになっている。

後年(1998)、2枚に編集されたThe Best Of Private Tapes がリリースされた。 長尺のトラックから一部を抜粋したサワリ集になっている。 ジャケットデザインも似ているので、入手にあたって間違いの無いように。 なお、The Best Of 〜disc2 には本編未収録のGedanken (7:34) が収録されている。

Vol. 1)
#1は、動きの少ないストリング・シンセと、淡々としたギターソロで構成される。 シリーズのイントロダクションのように思える。 #2は王道的ミニマル作品。シンセベースのシーケンスとサブシーケンス、序盤のダブルスピードギターソロ、終盤のエレクトリックギターソロ。シンプルな構成だが、極上のトランス感を味わえる。 #3は5曲の短編集。基本的にソロギターによるアンビエントだが、ラストはビブラフォンを使った「Music For Airport / Brian Eno」風の作品。ギターの弦を擦るような、浮遊感たっぷりの1曲目が良い。 #4は#1の姉妹曲。よく似た構成だが、エレクトリックギターの音がいびつで、主張が強い。 #5はSTEEPLE CHASE BLUESEBAND の音源。 4ビートのロック・ブルース風インストで、ギターソロがフィーチャーされる。 後半のドラムソロは、シュルツェのダッダッダッダッというスタイルを髣髴とさせる。 録音が古いのか、音質は残念でした。

Vol. 2)
#1はNew Age Of Earth 収録曲Deep Distance のライブバージョン(時間にして約4倍)。 クリアな音質やトランス感など、アルバムバージョンを遥かに凌ぐが、何といっても伸びやかなエレクトリックギターソロ。 これで決まりだろう。 #2はBlackouts 収録曲Shuttle Cock のライブバージョン(時間にして2倍強)。 リズムマシンなどを使わず、シーケンスとギターのみで勝負する。 後半の盛り上がりはキーボード群とシーケンス。トランス感もバッチリの好演だ。 アルバムバージョンほど性急ではない。 #3はBlackouts 収録曲77 Slightly Delayed やDon't Trust The Kids の派生らしく、アルバム収録から外された作品のようである。 シンプルなシンセベースとリズムマシンをバックに、色々なスタイルのギターが重なる。 ミックスは前2曲に比べると完成形に近い。 #4の導入部はギターの爪弾きで始まるソロギター作品だが、後半は大荒れに荒れるサイケデリック・ハードロックに変貌する。 終盤はドンドコ・ズッタカ・ズッタカなドラムソロが続いて、再びハードロックが始まったところでフェイドアウト終了。 音質は、少々残念です。 #5では、シュルツェ氏の肉声が聞ける(ドイツ語)。

Vol. 3)
#1と#2はエレクトリックギターによる多重録音。 エフェクタもほとんど使われず(#2の一箇所でディストーション・ギターが唸る)、素朴なギター音で構成される。 どちらも小曲で、ブルース色が強く出ている。 #3は、重厚ドローン系ベースのリフレインに、エレクトリック・ギターが絡むダークアンビエント。 このシリーズでも異例なほどヘヴィであり、後半へのつなぎでは、ベースリフレインだけが3分くらい鳴り続ける。 そして変則的なリズムマシンとソロギターでクライマックスを迎える。 フェイドアウトが唐突か。 #4はエレクトリック・ギター多重録音による作品。 高域を抑えた渋めのサウンドで、ブルースっぽいエッセンスも感じられる。 序盤はミニマルだが、後半は弦を擦るようなドローンに移り変わって、ギターソロが続いていく。 バックで人声のような音も聞こえる。 #5はサイケデリック・ハードロック・ジャム。 音質は、かなり残念。 オリジナル録音は、中間部の16分が音飛びだらけだったので、カット編集されているそうだ。

Vol. 4)
#1-#3は、Correlations のライブテイクである。 バンド形式で、爽やかなフュージョン風。 シーケンスが前面に出ることはなく、リズムの要はグロスコフの流麗なドラムス。 そしてミニマルなリフレインを刻むベースとギター。 タイトな仕上がりだが、山場は大幅にエクステンデッドされた#1だろう。 南国情緒たっぷりでスピード感のある#3も良い。 観客の拍手が聞こえるが、音量バランスは非常に小さくなっている。 #4は畳み掛けるようなシーケンスが圧巻。ほぼシーケンスだけの曲である。 そのフレーズは名作E2-E4 に通じるが、こちらは緊張感ありヘヴィな仕上がりになっている。 #5はAsh Ra Tempelのライヴで、このシリーズとしては、音質も良好だ。 エレクトリックギターのリフレイン(コード弾き)でスタートする。 間もなくドラムスがダッダッダッダッと加わって、ベースが低域の底をうねる。 そして急加速し、緩急織り交ぜながら、めくるめくサイケデリック・トランスを展開する。

Vol. 5)
このディスクは何箇所か修復不能なノイズがあるのが残念である。 #1はミディアムテンポのシンセベースとオルガンに乗って、ギターソロがマターリ進行。 和み系の作品である。 2分5秒付近と終盤にに強烈な音割れあり。 #2はBlackouts 収録曲Lotus Parts I-IV のライブバージョン。 Vol.2収録のライブと同じ編成である。 アルバムよりもクリアな音質で、リズムの使い方など、今聴いても近未来的である。 1976年のコンサートとは信じられないほど、時代を先取りしている。 後半に1箇所ノイズあり。 #3と#4は不思議な短編。 #3は、ドラムソロでスタートしピアノのリフレイン、ギターのミニマル、シンセソロと時を追うごとに姿を変える。 フェイドアウト終了。 #4はアコギとエレキギターのアンサンブル。 フォークタッチのリリカルな短編だが、終盤のうねるようなシンセがサイケ。 Vol.3の#1,#2と連作と思われる。 #5はAsh Ra Tempelのライヴで、音質も良い方だろう。 硬質で摩訶不思議なドローン(オルガン?)とベースでスタート。 パーカッションのようなカッティングギター?がリズムを刻む。 全般に抑え気味だが、それゆえに聴きやすい好演トラックと思う。 #6では、御大の肉声が聞ける(ドイツ語)。エフェクタが掛かっているのか、プリンスっぽい声に聞こえる。

Vol. 6)
#1はアルバムNew Age Of Earth のサウンドに近いアウトテイク。シーケンスやリズムマシンが3拍子になっている。 そこにギターソロが絡んでいく。 サウンドの編成が次第に変わっていく様子を楽しめる。 後半は、ほのぼのしたオルガンと、奇妙なエフェクトのソロギター。 蛇足ながらフェイドイン始まり、フェイドアウト終了。 #2-#3は、再びCorrelations からのライブテイク。 こちらはロックっぽい2曲がメドレーになっている。 #3では、一部でAin't no Time for Tears を取り込んだアレンジになっている。 さて、このディスクの評価は、残り大部分を占めるAsh Ra Tempel のライブテイクによって分かれるだろう。 序盤の20分あまりは、エレクトリック・ギターソロを中心に展開する。 ミニマルではなく、カッティングによるアグレッシブなリズムで組み立てられる。 以降、クライマックスに向けて音量を上げていくが、音質はモコモコと、こもっていくのだった。 名演なんですけどねぇ。

Gedanken (7:34)
本編未収録曲(The Best Of Private Tapes に収録)。 Ash Ra Tempelのテイクで、ギターの弦を擦るような効果音(エフェクトたっぷり)とシンバル・ドラで構成される。 特定のフレーズもビートも無く、浮遊感ある作品だ。 音質も、まずまず良い。


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